麻痺性イレウスで入院してきた患者さんに関する看護計画
- 公開日: 2024/8/11
麻痺性イレウスで入院してきた患者さんに関する看護計画
イレウスとは何らかの要因で生じた腸管運動障害によって腸管内容物の通過が障害された状態です。開腹手術や薬剤性などが要因となり、腸管が物理的な閉塞や狭窄が認められない場合を麻痺性イレウスといいます。便秘や悪性腫瘍などによって物理的に腸管に閉塞や狭窄が生じている場合は腸閉塞と定義されています。今回は麻痺性イレウスによって入院が必要になった患者さんに関する看護計画を立案しました。
観察計画 O-P 患者さんの全身状態を確認する。イレウス管を挿入している場合は、排液や性状などを観察する。嘔気や嘔吐など随伴症状がないかどうかを把握する。
援助計画 T-P レウス管の観察とケアを行う。疼痛があれば対応する。
教育計画 E-P イレウスについて説明し、イレウス管の必要性についても伝える。不安なことがあれば、いつでも話してくれるように伝える。
*紹介する看護計画はあくまでも例です。この例を参考に患者さんに合わせた看護計画を作成してください。
■看護計画の書き方はこちら
看護問題リスト・看護計画の書き方|看護記録書き方のポイント2
看護問題
麻痺性イレウスで腹痛が生じている
看護目標
症状が改善してQOLが向上する
観察計画 O-P
原疾患の治療経過
腹部症状の有無、程度
随伴症状の有無、程度
脱水症状の有無、程度
イレウス管の排液の量、性状など
排泄状況(排尿回数、排便回数、量、性状、間隔など)
薬の使用状況
日中の活動状況
夜間の睡眠状況
検査データ(電解質、WBC、CRPなど)
画像データ(腹部X線、腹部CTなど)
援助計画 T-P
イレウス管が適切な挿入位置にあるか適宜確認する
適宜、疼痛管理を行う
患者が安静に過ごせるように環境を整える
医師の指示にもとづく輸液管理を行う
医師の指示に基づく薬剤を使用する
教育計画 E-P
イレウス管の必要性を説明する
疑問や不安などはいつでも伝えてもらうように説明する
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