乳がん手術後の方に、下着の有用性について検証しました【PR】
- 公開日: 2018/4/11
グンゼ株式会社と地方独立行政法人大阪府立病院機構 大阪国際がんセンターは、乳がん術後患者のQOL向上のために、グンゼが新たに開発した下着の有用性について、共同研究を行いました。
皮膚症状について
■外科手術後患者の自覚症状
手術後の傷口に痛みを感じる傾向がみられる
・胸とリンパ節切除により、キリキリ擦れるような痛み。ピリピリと神経に触れるような感じ
・しびれ感あり。手を上げると突っ張る。
・乾燥して鎖骨部分が痒い。術部の周りが痒い。切ったところが時々針で刺すような痛み。
■放射線治療後の自覚症状
痒みや湿疹に悩む傾向がみられる
・風呂上がり、痒くて布も当てられなかった。ピリピリ痒い。
・(放射線治療部位が)時々痒い。(朝起きた時に)キリキリいた痒い。
・左胸(部分摘出部)の下が、お風呂で洗えなかったため湿疹ができた。
・放射線の副作用で硬い下着を着けると痒み、痛みがでた。治療中は痛みと痒みで目が覚める。
一番ひどい時は脇部分に水ぶくれができて、つぶれて痛く、ブラジャーは着けられなかった。
【実施場所】
地方独立行政法人大阪府立病院機構 大阪国際がんセンター※乳腺・内分泌外科
※試験期間中の病院名は、大阪府立成人病センターです
【試験期間】
2015年11月~2016年3月
【対象者】
乳がんの手術後の方10名
放射線治療後の方10名
合計20名
(30代~70代)
平均年齢 54.3歳 (±11.0歳)
【評価方法】
約1ヶ月間、主に就寝時にブラジャーを外した状態で下着を着用、肌に直接触れる状態で、着用感を中心に製品評価を実施
試着品について
敏感肌、乾燥肌の方のために、「物理的な刺激」「化学的な刺激」を軽減した機能を付加した製品
特徴1:縫い目が全くない設計(完全無縫製)
特徴2:柔らかく、ストレッチ性の高い素材
特徴3:洗濯後の洗剤や皮脂汚れが残りにくい加工
アンケート結果
試着した20名に、着心地を中心とした体感を、自記式質問紙調査法で実施した。
通常着用している下着と開発商品との比較を行い、評価を確認した。
下着に対する考察
素材について
やわらかさ・フィット感が高評価
●肌当たりに対する評価が非常に高い。特に放射線治療後の患者さんには、素材が柔らかく縫目が無いことが皮膚への刺激を軽減して、着用感が改善したと想定している。
●ストレッチ性の高い素材であるため、ぴったりフィットするサイズを着用しても窮屈感が少ない。皮膚や肌着が擦れるのを防ぐことができるという点が良かったようである。
設計について
首周りやバストサイズに対応する改良
●試着品は首繰りが切りっぱなしになっているため、首周りの広がりが大きく感じられた。胸部が切除されているためか、「胸元がすーすーして寒かった」との意見がみられた。
●バストサイズの大きい方と小さい方では、異なるニーズかあり、ブラジャーの着用時も意識した着用提案も必要である。
摩擦について
肌着の摩擦と痒みの関連性を分析
●肌に痒みが出ている患者さんにおいては、肌着の摩擦による痒みの発生が抑制されているコメントが見受けられ、今後「摩擦と痒みの関連性」をさらに分析したい。
参考意見
●生地がやわらかく、傷部分のこすれ感がソフト。脇下や腕の圧迫感が少ないのでありがたい。(40代、外科手術後の方)
●放射線治療した頃が汗も出なく、つるっとした感じなので、優しい着心地の今回の肌着がとてもよかったです。(50代、放射線治療後の方)
●手術をして下着を気にするようになった。胸にあたるフィット感は特に気を使う。今回試着をして、この条件にぴったりであった。(60代、放射線治療後の方)
●他の肌着ではL~LLサイズを着用しているので、Mサイズでは小さいと思ったが、胸をしっかり押さえ、苦しくないのが、よかった。放射線治療を受けるに当たり、ダメージが強く出るタイプみたいでしたが、この商品を着用させていただいたので、下着の中で胸が擦れるということがなく、とても楽でした。(60代、放射線治療後の方)
試着品「メディキュア」についてのお問合せは、0120-167874 グンゼお客様相談室まで
(月曜日~金曜日9:30~17:00 土日祝日、年末年始などの休暇を除く)