1. トップ
  2. 看護記事
  3. ニュース
  4. PLUSニュース
  5. 【日本イーライリリー】中等症から重症のアトピー性皮膚炎成人患者さん対象の外用ステロイド薬と経口JAK 阻害剤バリシチニブ併用療法の第Ⅲ相臨床試験のトップライン結果を発表

【日本イーライリリー】中等症から重症のアトピー性皮膚炎成人患者さん対象の外用ステロイド薬と経口JAK 阻害剤バリシチニブ併用療法の第Ⅲ相臨床試験のトップライン結果を発表

  • 公開日: 2019/8/28

リリー、中等症から重症のアトピー性皮膚炎成人患者さん対象の
外用ステロイド薬と経口JAK阻害剤バリシチニブ併用療法の
第Ⅲ相臨床試験のトップライン結果を発表

 2019年8月23日インディアナポリス – イーライリリー・アンド・カンパニー(以下リリー)(NYSE:LLY)とインサイト・コーポレーション(以下インサイト)(NASDAQ:INCY)は、8月23日、BREEZE-AD(ブリーズ エーディー)臨床試験プログラムの3番めに結果発表された主要な第Ⅲ相臨床試験であり、2019年中に終了予定のBREEZE-AD7(ブリーズ エーディー セブン)試験で、バリシチニブが主要評価項目を達成したと発表しました。

 BREEZE-AD7試験では、中等症から重症のアトピー性皮膚炎の成人患者さんの治療を目的として、経口のJAK阻害剤バリシチニブを評価したところ、その主要評価項目が達成されました。

 本試験において、外用ステロイド薬とバリシチニブの併用療法は、投与16週時において、疾患の重症度を有意に改善しました。なお、これは治験担当医師による全般的な重症度についての総合評価(vIGA)で消失またはほぼ消失(vIGA 0または1)として評価されたものです。

 BREEZE-AD7試験は、5つあるプラセボ対照第Ⅲ相臨床試験のうち、3番めに結果発表された試験であり、米国以外のアジア、欧州、南アメリカ、オーストラリアで実施されました。

 試験で得られた安全性データは、既知のバリシチニブの安全性プロファイルと一致していました。投与中に発生した最も頻度の高かった有害事象は、鼻咽喉炎、上気道感染、毛包炎でした。バリシチニブ群において、肺塞栓症1件、プラセボ群において日和見感染1件が報告されています。静脈血栓塞栓症(VTE)、主要心血管系イベント(MACE)、死亡は報告されませんでした。

 「近年の医療の進歩にも関わらず、中等症から重症のアトピー性皮膚炎には、未だ重大なアンメットニーズが残っています。アトピー性皮膚炎は、慢性及び再発性の症状を伴い、症状は患者さんにより様々ですが、個々の患者さんの多様な徴候や症状に対処できる治療薬はほとんどありません。この併用療法における結果は、現状では経口の治療選択肢が限られているこの慢性疾患に対して、新たに有用な臨床情報をもたらしました」とリリーのバイオ治療薬領域、免疫プラットフォームチームリーダーであるLotus Mallbris医学博士は述べています。

 バリシチニブ4mgと2mgの両用量は、今年前半に結果発表されたBREEZE-AD1(ブリーズ エーディー ワン)及びBREEZE-AD2(ブリーズ エーディー ツー)試験で、主要評価項目を達成しています。リリーは、今年中にBREEZE-AD7試験の投与16週時の詳細な解析結果を医学学会や査読論文で発表する計画です。残り2つの第Ⅲ相臨床試験のトップライン結果についても、今年中もしくは来年初めに発表予定です。

 バリシチニブは、中等度から高度疾患活動性の成人関節リウマチ(RA)患者さんの治療薬として、米国、EU加盟国、日本を含む60か国以上で承認されており、オルミエント(Olumiant)(R)の商品名で販売されています。

この記事を読んでいる人におすすめ

カテゴリの新着記事

看護師も看護学生を目指す中高生も注目! 2024年看護の日のイベント「かんごちゃんねる」

 フローレンス・ナイチンゲールの誕生日にちなみ、毎年5月12日は看護の日と定めています。2024年は5月12日を含む、5月12日〜18日までを看護週間とし、さまざまなイベントが開催されます。看護週間の初日にあたる5月12日には、公益社団法人 日本看護協会が2024年「看護の日

2024/4/11

アクセスランキング

1位

心電図でみる心室期外収縮(PVC・VPC)の波形・特徴と

心室期外収縮(PVC・VPC)の心電図の特徴と主な症状・治療などについて解説します。 この記事では、解説の際PVCで統一いたします。 【関連記事】 * 心電図で使う略語・用語...

250751
2位

【血液ガス】血液ガス分析とは?基準値や読み方について

血液ガス分析とは?血液ガスの主な基準値 血液ガス分析とは、血中に溶けている気体(酸素や二酸化炭素など)の量を調べる検査です。主に、PaO2、SaO2、PaCO2、HCO3-、pH, ...

249974
3位

人工呼吸器の看護|設定・モード・アラーム対応まとめ

みんなが苦手な人工呼吸器 多くの人が苦手という人工呼吸器。苦手といっても、仕組みがよくわからない人もいれば、換気モードがわからないという人などさまざまではないでしょうか。ここでは、人工呼...

250017
4位

吸引(口腔・鼻腔)の看護|気管吸引の目的、手順・方法、コ

*2022年12月8日改訂 *2022年6月7日改訂 *2020年3月23日改訂 *2017年8月15日改訂 *2016年11月18日改訂 ▼関連記事 気管切開とは? 気管切開...

250001
5位

SIRS(全身性炎症反応症候群)とは?基準は?

*この記事は2016年7月4日に更新しました。 SIRS(全身性炎症反応症候群)について解説します。 SIRS(全身性炎症反応症候群)とは? SIRS(全身性炎症反応...

250839
6位

採血|コツ、手順・方法、採血後の注意点(内出血、しびれ等

採血とは  採血には、シリンジで血液を採取した後に分注する方法と、針を刺した状態で真空採血管を使用する方法の2種類があります。 採血の準備と手順(シリンジ・真空採血管) 採血時に準備...

250858
7位

心電図の基礎知識、基準値(正常値)・異常値、主な異常波形

*2016年9月1日改訂 *2016年12月19日改訂 *2020年4月24日改訂 *2023年7月11日改訂 心電図の基礎知識 心電図とは  心臓には、自ら電気信...

250061
8位

サチュレーション(SpO2)とは? 基準値・意味は?低下

*2019年3月11日改訂 *2017年7月18日改訂 *2021年8月9日改訂 発熱、喘息、肺炎……etc.多くの患者さんが装着しているパルスオキシメータ。 その測定値である...

249818
9位

第2回 全身麻酔の看護|使用する薬剤の種類、方法、副作用

【関連記事】 *硬膜外麻酔(エピ)の穿刺部位と手順【マンガでわかる看護技術】 *術後痛のアセスメントとは|術後急性期の痛みの特徴とケア *第3回 局所浸潤麻酔|使用する薬剤の種類、実施方...

295949
10位

第2回 小児のバイタルサイン測定|意義・目的、測定方法、

バイタルサイン測定の意義  小児は成人と比べて生理機能が未熟で、外界からの刺激を受けやすく、バイタルサインは変動しやすい状態にあります。また、年齢が低いほど自分の症状や苦痛をうまく表現できません。そ...

309636