1. トップ
  2. 看護記事
  3. 医療・看護技術から探す
  4. 急変対応
  5. 急変の判断・評価・報告
  6. 【急変事例】術後トイレに行ったら息苦しさで座り込んだ

【連載】急変対応マニュアル

【急変事例】術後トイレに行ったら息苦しさで座り込んだ

  • 公開日: 2014/2/12

「急変対応の思考過程」に沿って事例で考えてみましょう。「急変対応の思考過程」の1「おかしさに気づく」は満たすものとして、2以降の流れで考えていきます。


事例 術後トイレに行ったら息苦しさで座り込んだ

Cさん(70歳・男性)は、胃の全摘出術を行いました。術後2日目、Cさんは歩いてトイレに向かいました。しかし、トイレに着く前に、途中で息苦しさと胸痛を訴え、座り込んでしまいました。この時、意識は朦朧としていました。

2 なぜおかしいと感じるのか?

Cさんは歩いてトイレに行く途中で息苦しさと胸痛を訴えました。息苦しさからは呼吸困難が疑われ、胸痛という痛みは何らかの異常のサインと考えられます。そして朦朧とした意識は、意識状態の低下とみることができます。

3 何が起こったのか? どんな可能性があるか?

  1. ●術後の歩行時に重症肺塞栓症が起こり、呼吸困難感が生じた
  2. ●胃の全摘出術後であることから歩行などの運動により出血し、出血性ショックが起こった
  3. ●胸痛を訴えていることから、心筋梗塞や狭心症などACS(急性冠症候群)を発症した
  4. ●意識が朦朧としていることから、低血糖が起こった

この記事を読んでいる人におすすめ

カテゴリの新着記事

発熱している患者さんのアセスメントと対応

事例紹介 患者背景 Nさん、50歳代、女性 ・身長154cm、体重72kg、BMI 30.4kg/m2 ・既往歴:なし ・内服歴:なし 現病歴 右大腿骨遠位下部粉砕骨折により手術を実施。術後は右大腿から下腿遠位にかけてシーネ固定を必要としたが、本日、手術後1

2021/7/15