【急変事例】術後トイレに行ったら息苦しさで座り込んだ
- 公開日: 2014/2/12
「急変対応の思考過程」に沿って事例で考えてみましょう。「急変対応の思考過程」の1「おかしさに気づく」は満たすものとして、2以降の流れで考えていきます。
事例 術後トイレに行ったら息苦しさで座り込んだ
Cさん(70歳・男性)は、胃の全摘出術を行いました。術後2日目、Cさんは歩いてトイレに向かいました。しかし、トイレに着く前に、途中で息苦しさと胸痛を訴え、座り込んでしまいました。この時、意識は朦朧としていました。
2 なぜおかしいと感じるのか?
Cさんは歩いてトイレに行く途中で息苦しさと胸痛を訴えました。息苦しさからは呼吸困難が疑われ、胸痛という痛みは何らかの異常のサインと考えられます。そして朦朧とした意識は、意識状態の低下とみることができます。
3 何が起こったのか? どんな可能性があるか?
- ●術後の歩行時に重症肺塞栓症が起こり、呼吸困難感が生じた
- ●胃の全摘出術後であることから歩行などの運動により出血し、出血性ショックが起こった
- ●胸痛を訴えていることから、心筋梗塞や狭心症などACS(急性冠症候群)を発症した
- ●意識が朦朧としていることから、低血糖が起こった
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