CASE05 難治性の褥瘡の治療法について模索する
- 公開日: 2016/10/13
困難事例5「順調に縮小傾向にあった褥瘡が一瞬で悪化してしまった」ケース
イレウスで寝たきりの80歳男性。
半年前まではプリンやヨーグルトを1日半分程度は食べていたが、それさえ飲み込めなくなり、現在は完全に水分のみ摂取。
栄養は高カロリー輸液で補っている状態である。
1年以上前に仙骨部に褥瘡ができ、一時期は骨も見え始め、深いポケットができ、医師からもう治らないだろうとも言われていたが、毎日の処置でかなりの改善が認められはじめた。
カンファレンスの視点
医師からは、栄養状態から考えてももう劇的に治ることはないだろうと言われたケースであるが、毎日の丁寧な処置により、やっと治癒傾向がみられはじめた。
そこで、さらなる治癒に向けて、よつばステーションでは処置方法についてカンファレンスを開くこととなった。
ほのか:毎日の泡ソープ洗浄と、ユーパスタとガーゼ保護によって10センチ大だった褥瘡が4センチ×3センチくらいまで小さくなりました。でも、そこから先がなかなか縮小しなくて。
先生はそろそろ閉鎖湿潤療法に切り替えてもよいのではと言ってくれたんですけれど、ハイドロコロイド系で閉鎖しても、浸出液が多いためすぐにふやけてしまい、結局、毎日1回交換しないと浸出液であふれてしまいます。先生には2日に1枚のペースでしか、ハイドロコロイド系ドレッシング材は処方できないと言われましたし、自費で買うのは高価ですしね。浸出液を減らしながら肉を盛り上げる薬をもう少し継続して使うしかないですかね。
かな:他の利用者さんが利用されていたもので、自費で買うことにはなりますが、サイズに合わせてカットできるドレッシング材があって、そんなに高価ではないけれど、治癒力の高いものがありました。
特徴としては、