【連載】経管栄養剤による「排便コントロール」改善への取り組み
第3回 経管栄養剤による「排便コントロール」改善への取り組み【PR】
- 公開日: 2016/6/13
- 更新日: 2021/1/6
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職員全員が高い意識をもち、自然に近い排便を目指す
排泄部会の活動を通して、排泄ケアの改善に取り組んできた竹川病院ですが、今後の目標として、田村さんは次の2点を挙げます。
「1つは看護師が患者さんの個々の状態に合わせて、より正確な排便状態のアセスメントができるようになることです。看護師が知識を高めて、より正しい評価ができれば、もっと高次元で医師との連携ができると思うのです。そして、もう1つは多職種がかかわることです。排便コントロールには、食べること、出すことだけでなく、動くことも大切な要素です。看護師や介護職員、さらには医師、管理栄養士、薬剤師、リハビリテーション部門のスタッフなどが、それぞれの専門分野から知恵を出し合い、患者さんにとって自然に近い排便に整えていくことが大切だと思っています」
また、竹川病院では、日本看護研究学会、リハビリテーション・ケア合同研究大会、日本慢性期医療学会に毎年参加しており、さまざまなテーマで看護研究発表を行っています。近いうちには、今回の取り組みをまとめ、学会で発表を行うことも田村さん個人の目標だといいます。
そのほか、今夏には皮膚・排泄ケア認定看護師を病院に招いて、排泄部会のメンバーを中心に排便ラウンドを予定するなど、積極的な取り組みがなされています。
最後に田村さんは、「排便だけに注目するのではなく、おいしく食べて、気持ちよく出すためのケアが大切なのであり、そのためには患者さんの尊厳を支えることが大前提です」と締めくくりました。