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【連載】女性のがんのケア

第10回 妊孕性の温存の説明の仕方

  • 公開日: 2013/2/16
  • 更新日: 2020/3/26

婦人科のがんは、病期によっては妊孕性の温存ができる可能性があります。どのような場合にはできて、どのような場合にはできないのかを知って、患者さんに説明できるようになりましょう。


Q 妊孕性(妊娠が可能な機能)の温存についてはどのように説明すればよいですか。(乳がん、子宮がん、卵巣がん)

A 婦人科がんのでは、病期が0~Ia期であれば、妊孕性が温存できる可能性がありますが、慎重にその適応を検討する必要があります。

解説 婦人科がんは0~Ia期であれば温存できる可能性がある

基本的に子宮頸がん、子宮体がん、卵巣がんは、妊娠・出産に携わる器官のがんなので妊孕性温存は難しいです。

ただし、0~Ia期であれば妊孕性が温存できる可能性があります。患者さん本人が挙児を強く希望し、また患者さんと家族が疾患を充分に理解していることが必要で、そのうえで慎重に適応を検討します。

子宮頸がんでは、病期が0~Ia1期までの早期がんで、子宮頸部円錐切除術のみで治療が終了する場合は、子宮も卵巣も残り妊娠は可能です。

これ以上に進行した病期では子宮の摘出が必要ですが、一定の条件下では広汎子宮頸部切除術が試みられています。子宮を切除した場合には、妊娠出産は望めません。

若年性の子宮体がんでは、0期(子宮内膜異型増殖症)~Ia期で、大量黄体ホルモン療法によって妊孕性温存が可能になります。しかし、奏効例でも再発率が高いといわれており、安易に行える治療法ではありません。

※続いては、卵巣がんと乳がんの場合について解説します。
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解説 妊孕性を温存するために高額な経費がかかることもある

卵巣がんでは、Ia期で上皮性卵巣がんの高分化型については、患側の付属器(卵巣と卵管)だけを完全に摘出し、妊孕性を温存する方法があります。

また、挙児を強く望む場合、治療前の卵子・受精卵の冷凍保存という方法もありますが、卵子は冷凍保存後の受精率がかなり低くなるため、受精卵で行う場合が多いようです。

受精卵は配偶者との体外受精で得られたものであること、さらに不妊治療専門医との連携が必要で、高額な経費がかさみます。患者さんにとって必要な情報が提供できるように心掛けます。

解説 乳がんは治療により卵巣機能が低下することも

乳がんの場合も、化学療法や内分泌療法によって卵巣機能が低下するため、治療中・治療後に無月経となり、治療が完全に終了しても卵巣機能が回復しにくい場合があります。

化学療法では治療が終了しても薬剤の影響が残っているので、6カ月程度は妊娠を避けるようにしなければなりません。内分泌治療が終了し、再発転移がみられなければ、医師と相談しながら妊娠を計画することも可能です。

※次回は放射線治療に伴う有害事象のセルフケアについて解説します。

(『ナース専科マガジン』2011年1月号より転載)

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