肺炎・気管支喘息・COPDでSpO2が低下する原因
- 公開日: 2014/4/27
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肺炎のSpO2低下のメカニズム
肺炎でSpO2が低下する大きな原因は、肺の部分的な換気不良です。X線で見ると白く影になっています。痰で肺胞が詰まっているため、動脈血への酸素の受け渡しができなくなり、SpO2が低下します。
患者さんが寝たきりの場合、ガス交換に携わる血流が多い、体の下側になっている部分の肺に痰が溜まりやすくなります。そのため、肺胞の酸素がない部分にたくさん血流が生じる状態、つまり換気血流比が不均衡な状態になります。
また、発熱によって体温が上昇すると、代謝率が上昇して酸素消費量が増加し、普段よりも多く酸素が消費されて、低酸素になりやすいという傾向もあります。
さらに、肺炎の主症状である咳によりSpO2が低下することもあります。一般的に咳をすると換気は促進されますが、咳をするために使う力が強く、効率よく酸素を吸入できないこともあります。もともと呼吸器に問題のある患者さんの場合、咳き込むだけでSpO2が低下することは珍しくありません。
気管支喘息のSpO2低下のメカニズム
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