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【連載】急変対応マニュアル

急変対応時の人員確保と役割分担

  • 公開日: 2013/11/6
  • 更新日: 2020/3/26

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 急変の徴候をキャッチできたら、それを誰かにつなげなければなりません。事実を迅速かつ正確に伝えるにはいくつかのコツがあります。誰に何を伝えるか、ここでは院内リリースのつなぎ方を解説します。


急変現場での看護師の役割

 患者さんの急変を発見したら、いかに迅速にBLSあるいはACLSにつなげるかが重要です。とにかく救命処置のための人員を集めます。これは、院外で人が倒れた場合に救急車を呼び、病院へと搬送するのと同じことです。

 急変時の看護師の役割には、心肺蘇生にかかわる処置や記録、家族への対応などが挙げられます。救命処置にかかわる人員は、実は多すぎても支障を来すことがあります。必要な人員が適切に役割を遂行してこそ、迅速な救命処置が可能となるのです。

ベッド周辺には4~6人の人員を配置

 心停止の場合を考慮すると、必要な人員は、気道確保、胸骨圧迫、ルート確保、記録にそれぞれ1人と考えて、最少で4人が必要です。
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 ただし、効率的に動くには全体を見ながらその場で指示を出せるリーダーが必要となります。急変に慣れている現場であれば、自然と役割分担ができるのですが、一般病棟でそれは難しいと思うので、あらかじめ担当を決めておくか、現場でリーダー役として初期対応する人を決めておくとよいでしょう。直接的な処置に携わらないという点から、全体を見渡すことができる記録者がリーダーを務めてもかまいませんが、できればリーダーは独立しているほうがよいと思います。

 このほかに、余裕があれば必要な物品を取りに行くなど、補助的な役割の人を加えます。これらを踏まえ、4~6人ほどの人員がいれば十分でしょう。

記録には経時的な変化や薬剤の投与時刻を記載

 記録に関して大事なのは、すべて事実のみを記載するということです。

 また、記録内容はその後の原因検索の情報の一つになるので、例えばいつから血圧が下がり始めたのか、どのタイミングでサチュレーションがとれなくなったのかなど、変化の徴候について記載しておくようにします。

 さらに、処置についての評価の記載も大切です。処置によってどのような変化があったのか、できれば、なぜその処置が行われたのかまで記録することをお勧めします。ただし、アセスメントに関しては事実と記録者の考えとが明確にわかるようにしておきます。

 BLSやACLSでは時間の経過が重要になるので、薬剤投与の時刻などはストップウォッチを用いて正確な時刻を書き入れます。時刻が不明な場合には、推測や予測での辻褄合わせの記載は厳禁です。きちんと「時間不明」と記録します。

急変対応時の役割は立ち位置で決まる

 急変時対応では、立つ位置によって以下のように役割が決まっています。

1.頭側・・・気道管理・挿管、瞳孔観察
2.左側・・・モニター装着・除細動
3.右側・・・胸骨圧迫、静脈路確保(場合によっては下肢)

 これらの位置にいる人が、直接蘇生処置にかかわります。そして、全体を指揮するリーダーは患者さん全体を見渡せる場所に位置し、記録係もほぼこの位置に立ちます(図参照)。こうした立ち位置と処置の関係を理解していれば、指示される前に自分の役割を果たすことができるわけです。

 逆に、自分がその位置に立つということは、周囲のスタッフに「私が行います」と意思表示していることにもなります。急変時には、慌てずに自分はどの位置に立つべきかを考えるとよいでしょう。

図 急変対応時の役割は立ち位置で決まる
急変対応時の役割は立ち位置で決まる

(ナース専科「マガジン」2012年6月号より転載)

*次回は「心肺蘇生ガイドライン(BLS)のポイント」について解説します。