【連載】何かヘンだ”がわかる! 急変前に気づく五感アセスメント
第18回 急変の予兆を知る 「行動」で捉える“何かヘンだ”
- 公開日: 2015/12/13
- 更新日: 2021/1/6
はっきりとした予兆もなく、患者さんが急変したり、重篤な疾患が進行していたりする経験があると思います。そのような急変に先立って、先輩の看護師や医師から「あの患者、何かヘンだよね」という直感的な台詞を聞いたことがあるかもしれません。
この連載では、急変前の「何かヘン」と感じる患者への直感的な違和感について解説し、急変を見抜く力を養います。
危険な「全体的イメージ」は、「コミュニケーションの乱れ」と「スロー/せわしない行動」として現れます(第14回)。「コミュニケーションの乱れ」は「顔」を介して察知されます(第15~17回)。一方で、「スロー/せわしない行動」とは「動き」、「発語」、「姿勢」に現れます。ちなみに「発語」の質(内容)は「コミュニケーション」ですが、その量(多弁/だんまり)が「行動」です。
危険な「行動」のイメージ
「スロー/せわしない行動」とは、不足あるいは過剰な「動き」、「発語」、「姿勢」が絡み合って、危険な「全体的イメージ」となったものです。「行動」の変化を、「動きは…」「発語は…」「姿勢は…」のように、分析的に捉えようとするのは得策ではありません。以下のように、あえてアバウトに捉えましょう。