内視鏡治療でSpO2が低い場合の注意点
- 公開日: 2016/6/2
- 更新日: 2021/1/6
▼サチュレーション(SpO2)について、まとめて読むならコチラ
サチュレーション(SpO2)とは?基準値・意味は?低下の原因と対応
Q. 内視鏡治療時には、患者さんは2~3時間にわたって左側臥位の状態のままですが、特にSpO2の値が低い場合に気をつけなければならない点はあるのでしょうか。
A. 既往歴や気道狭窄、麻酔量などによってSpO2に変化が生じます。酸素投与を行い、回復状況を観察します。
SpO2低下の原因は3つある
内視鏡治療中にSpO2(酸素飽和度)が低くなる原因としては、次の3つが考えられます。
(1)呼吸機能の低下が予測される状態の存在、例えば、喫煙習慣の程度や、間質性肺炎・喘息など閉塞性肺疾患の既往などです。
(2)睡眠時無呼吸症候群や頭頸部の手術経験など気道狭窄を招くような状態の有無です。
(3)治療中の誤嚥によるSpO2低下が考えられます。
以上を踏まえてアセスメントし、対応を考える必要があります。
内視鏡治療中に行う静脈麻酔にも、肺の既往症がなくても呼吸が抑制されるというリスクがあります。患者さんの状態により医師の指示は異なりますが、通常は、予防的に酸素を2l/分程度を投与した状態で静脈麻酔を行います。
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