第37回 胆嚢炎の治療後、下痢が続く患者さん
- 公開日: 2017/5/16
[はぴぃさん から提供された事例]
胆嚢炎で入院している80歳代の患者さん。2週間近く絶食となり、輸液と抗生物質を投与していました。その後、食事を再開しましたが、1日5回以上の泥状~水様の便がありました。便検査では異常はなく、整腸剤が追加されました。
下痢で食事を思うように摂ることができず、皮膚トラブルも発生、抗生物質の投与が終わった後も排便状態は変わりませんでした。
→あなたなら、こんなときどう対応する?
みんなの回答
上記の事例についてみなさんに考えてもらいました。
アンケートは、ナース専科「コミュニティ」にて、実施、回答社数は98人です。
Q1. 下痢の原因をアセスメントするために、集めたほうがよいと思う情報をすべて書いてください。
●食事内容と摂取量の観察。水分量の観察。入院前の排便状況。また腹痛の有無(CITYさん)
●発熱の有無、食事摂取量、腸の蠕動運動の状態(聴診器で聴取)、血液検査データを見る(WBC、CRPなどをみて炎症、感染は起きていないかを確認)、抗生剤のアレルギー反応はないか、ほかのアレルギー疾患の既往、排便はトイレか、おむつ使用か→おむつ使用なら下痢が続いている
ので、臀部の皮膚トラブルを起こしていないか観察する(匿名さん)
●内服薬、食事内容と摂取量(こばこさん)
●輸液のみで食事を取ってないことと、抗生剤により腸が弱っていると考えられるため、腸蠕動音を聴取する。また、胆嚢炎により胆汁分泌が異常で、脂質吸収が困難になっていると考えられるため、脂質の摂取状況を確認する。皮膚トラブルは黄疸も考えられるため、直接ビリルビン値を検査する必要があると考えます(ねじまき鳥さん)
●発熱、腹部症状、食事の種類、油物が多くないか、抗生物質が長期で投与されていたので、それにより下痢を起こしやすい腸内環境かもしれない(いしこさん)
●食事の形態や摂取量の把握、便の1回量、ノロウイルスの検査(りんさん)