便秘になった患者さんに関する看護計画|大腸がんでオピオイドを使用している患者さん
- 公開日: 2023/9/30
大腸がんでオピオイドを使用している患者さんの便秘に関する看護計画
大腸がんとは大腸の粘膜細胞から発生する悪性腫瘍です。内視鏡によって切除できるもの、外科的治療として手術が選択されるもの、放射線療法や化学療法を選択されるものなどさまざまであり、状況に応じて鎮痛薬としてオピオイドが使用されます。オピオイドの副作用では便秘が生じることがあります。今回は大腸がんでオピオイドを使用している患者さんに便秘が生じてしまった際の看護計画を立案しました。
観察計画 O-P 排便回数や腹部膨満感の有無、がんによる疼痛の有無など患者さんの状態を把握する。オピオイドの使用状況も確認しておく。
援助計画 T-P オピオイドの使用状況や副作用があれば対応する。便秘緩和のための薬剤の使用やケアを実施する。
教育計画 E-P 疾患やオピオイドについて説明する。便秘以外にも苦痛な点があれば、話してくれるように伝える。
*紹介する看護計画はあくまでも例です。この例を参考に患者さんに合わせた看護計画を作成してください。
■看護計画の書き方はこちら
看護問題リスト・看護計画の書き方|看護記録書き方のポイント2
看護問題
オピオイドの副作用で便秘が生じている
看護目標
症状が緩和されて自分なりの排便コントロールができる
観察計画 O-P
原疾患の治療状況
排泄状況(排便回数、量、性状、間隔など)
疼痛の有無、程度
オピオイドの種類、量、使用回数
腹部症状の有無、程度
随伴症状の有無、程度
倦怠感の有無、程度
食事や水分の摂取状況
検査データ(WBC、CRPなど)
画像データ(腹部XP、CT、腹部エコーなど)
援助計画 T-P
オピオイドの効果を継続的に観察する
症状に応じて安楽に過ごせるように環境を整える
ADLやセルフケアに応じて排泄方法を考える
可能な範囲で食事や水分摂取の方法を工夫する
医師の指示に基づく薬剤を使用する
教育計画 E-P
オピオイドの副作用について説明する
悪性腫瘍や治療に関連して大腸の機能が変化する可能性を説明する
苦痛を我慢せず伝えてもらうように説明する
疑問や不安などはいつでも伝えてもらうように説明する
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