構音障害のある患者さんへの看護計画|パーキンソン病の患者さん
- 公開日: 2023/10/25
パーキンソン病で構音障害がある患者さんに関する看護計画
パーキンソン病は黒質のドパミン神経細胞の変性を主体とする神経変性疾患です1)。自律神経の障害やコリン作動性神経なども変性するため振戦、筋強剛、睡眠障害、認知機能低下など多彩な症状が見られます。今回はパーキンソン病による症状で構音障害が見られている患者さんの看護計画を立案しました。
観察計画 O-P 構音障害は言葉が不明瞭であったり、声のかすれ、抑揚、話すスピードに異常がみられる状態。コミュニケーションの取りづらさに何が影響しているのか、非言語コミュニケーションが活用できるのかどうかを把握する。その他、疾患の状況、日常生活の状態についても確認しておく。
援助計画 T-P 患者さんがコミュニケーションが取れるように環境を整える。リハビリなどを行うとともに、非言語コミュニケーションを用いたコミュニケーションの取り方も検討する。
教育計画 E-P 患者さんにとってなぜリハビリが必要なのかを説明する。不安なことがあれば、いつでも話してくれるように伝える。
*紹介する看護計画はあくまでも例です。この例を参考に患者さんに合わせた看護計画を作成してください。
■看護計画の書き方はこちら
看護問題リスト・看護計画の書き方|看護記録書き方のポイント2
看護問題
パーキンソン病による構音障害がある
看護目標
自分なりのコミュニケーション方法を獲得できる
観察計画 O-P
疾患の治療状況
薬の内服状況
会話時の表情、仕草
声の大きさ、明瞭度
口唇や舌の動き
自覚症状(振戦、筋固縮など)の有無、程度
食事摂取状況
排泄状況
睡眠状況
援助計画 T-P
コミュニケーションが取れるように環境を整える
日常生活でコミュニケーションの訓練ができるように援助する
リハビリが適切に受けられるように支援する
嚥下訓練、咳嗽訓練、口腔ケアなど必要に応じて援助する
必要に応じて医師の指示に基づく薬剤を使用する
教育計画 E-P
リハビリの必要性を説明する
何かあれば我慢せず伝えてもらうように説明する
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引用文献
1)難病情報センター:パーキンソン病(指定難病6)(2023年10月20日)https://www.nanbyou.or.jp/entry/314