コミュニケーション障害がある患者さんへの看護計画|パーキンソン病による構音障害のある患者さん
- 公開日: 2023/3/5
パーキンソン病による構音障害でコミュニケーション障害がある患者さんに対する看護計画
パーキンソン病は大脳基底核の黒質のドパミン神経細胞が障害されることで発症し、運動緩慢、振戦、筋強剛を中心とした症状が見られる神経変性疾患です。自律神経の障害やコリン作動性神経なども変性するため多彩な症状が見られます。今回は構音障害によってコミュニケーション障害がある患者さんの看護計画を立案しました。
観察計画 O-P パーキンソン病の症状がどれくらいあるのか、薬剤の内服状況など疾患に関連することを確認する。構音障害の程度を把握しする。
援助計画 T-P 構音障害に対応したリハビリテーションが受けられるよう支援する。患者さんがストレスなくコミュニケーションを取れるように整える。構音障害があると誤嚥のリスクが高まるため、口腔ケアもしっかりと行う。
教育計画 E-P 疾患についての理解やリハビリの必要性について伝える。誤嚥した際に誤嚥性肺炎になるリスクを減らすため、口腔ケアが必須となるため、口腔ケアの重要性についても理解してもらう。パーキンソン病は構音障害だけでなく、さまざまな症状がみられるため、患者さんのつらい気持ちなどを吐き出せるように支援する。
*紹介する看護計画はあくまでも例です。この例を参考に患者さんに合わせた看護計画を作成してください。
■看護計画の書き方はこちら
看護問題リスト・看護計画の書き方|看護記録書き方のポイント2
看護問題
構音障害によるコミュニケーション障害がある
看護目標
自分なりのコミュニケーション方法を獲得できる
観察計画 O-P
声の大きさ、明瞭度
会話時の表情、仕草
自覚症状(振戦、筋固縮など)の有無、程度
口唇や舌の動き
薬の内服状況
疾患に対する認識、理解
食事摂取状況
排泄状況
睡眠状況
援助計画 T-P
リハビリが適切に受けられるように支援する
日常生活でコミュニケーションが取れるように援助する
コミュニケーションが取れるように環境を整える
適宜、口腔ケアが適切に行えるように介入する
必要に応じて医師の指示に基づく薬剤を使用する
教育計画 E-P
リハビリの必要性を説明する
口腔ケアの必要性を説明する<
つらい気持ちは我慢せず伝えてもらうように説明する
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