「緩和ケア」の記事一覧
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倦怠感への対応|症状別がんの緩和ケア
I.はじめに 倦怠感は、がん患者さんによくみられる症状の1つです。患者さんの状態をよくアセスメントし、どうかかわるとよいのかを考えましょう。 II.事例の概要 A氏:70歳代、男性、肝細胞がん、肺転移、ステージⅣ 妻は他界し、息子は他県に住んでいる
事例3:呼吸器症状への緩和ケア
事例詳細 【事例3 退院による医療者不在の不安から呼吸困難を生じたCさん】 <患者情報> ・Cさん、80歳代、男性 ・ 60歳代まで職人として働いており、性格は頑固 ・既往歴は高血圧症 ・家族構成:妻と2人暮らし、退院を機に娘が介護のため同居 <
事例2:消化器症状への緩和ケア
事例詳細 【事例2 環境の変化によるストレスからコントロール不能な嘔気・嘔吐へ対応】 <患者情報> ・Bさん、70歳代、女性 ・ 既往歴は心房細動(カテーテルアブレーション治療歴あり)、高血圧 ・家族構成:独居だが、退院を機に家族が同居 <経過>
事例4:倦怠感への緩和ケア
事例詳細 【事例4 強い倦怠感のなかで互いの思いがすれ違う父娘への援助】 <患者情報> ・Dさん、70歳代、男性、胃がんリンパ節転移 ・家族構成:長女一家と同居、長女40歳代(キーパーソン)、長女の夫、孫が3人、妻は20年以上前に事故で急逝
事例1:疼痛への緩和ケア
事例詳細 【事例1 乳がん末期の疼痛と呼吸苦のなか自宅退院を望んだAさん】 <患者情報> ・ Aさん、50歳代、女性(主婦)、左乳がん末期(リンパ節転移、骨転移、肺転移) ・家族構成:夫、子ども2人(息子・娘) <経過> 左乳がん診断後化学療法、左乳
グリーフケアとしての緩和ケア
がん患者の痛みや苦しみは、症状によるものだけでなく、社会的・精神的・スピリチュアルなものまでさまざまであることを、特集の冒頭でご紹介しました。緩和ケアは、このように患者がもつ全人的苦痛に対するケアといえますが、同時に家族の抱える痛みへのケアでもあるといえるでしょう。それ
地域(在宅)で看護師が 緩和ケアを実践するには
病院で行われる緩和ケアに対して、地域(在宅)で行われる緩和ケアとはどのようなものでしょうか。ここでは、その違いについてお話します。 1. 限られた時間内に患者の変化を予測する 病院でも地域(在宅)でも行われる「緩和ケア」の定義に違いはありません。た
看護の力で成し得るー多角的・複合的ながん患者の緩和ケア
がん患者の痛みや苦しみは、治療による副作用やがんそのものによるものだけでなく、社会的・精神的・スピリチュアルなものなどさまざまです。さらに外来による治療や在宅による看取りが増えている現在、患者の痛みは複合的に絡み合い、個別性に富んでいます。いまやがん患者への緩和ケアは、
第13回 家族ケア・遺族ケア|がん患者さんの家族も緩和ケアの対象です
<家族ケア・遺族ケアとは>患者さんを抱える家族の負担・ストレスへの支援 患者さんを抱える家族への精神的ケア がんの診断から始まり、初回治療、治療継続、再発、治療継続困難、終末期に至るまで、家族は患者さんとともにがんのプロセスを歩みます。がんの進行から終末期に
第12回 せん妄の幅広い症状から異変をキャッチする|終末期の症状緩和⑤
<せん妄とは>急性で一時的な精神症状であり、がん終末期で多く出現する がん患者さんに多くみられる精神症状に、せん妄があります。急性に発症し一時的で、軽度から中程度の意識混濁に興奮・錯覚や幻覚・妄想などの認知・知覚障害を伴う意識障害です。 終末期せん妄の発
第11回 呼吸困難の薬物療法を知って、安心・安楽をつくろう!|終末期の症状緩和④
<呼吸困難とは>患者さんの主観的な「呼吸時の不快な感覚」 がん患者さんにおいて、呼吸困難は痛みと同様に大きな苦痛を伴う症状です。呼吸困難は、末期がん患者さんの50%、肺がん患者さんの70%に生じます1)。呼吸困難は、「呼吸時の不快な感覚」と定義される主観的な症
第10回 倦怠感を軽減する「聞き方」「かかわり方」のヒント|終末期の症状緩和③
<倦怠感とは>終末期の多くのがん患者さんにみられる持続した消耗感 米国NCCN(National Comprehensive Cancer Network)によると、がんに伴う倦怠感は、「最近の行動に合致しない、日常生活機能の妨げとなるほどの、がんまたはが
第9回 嘔気・嘔吐の病態に合った制吐剤と食事の工夫|終末期の症状緩和②
<嘔気・嘔吐とは>さまざまな要因が複合し、終末期の半数で起こる症状 嘔気・嘔吐は、終末期のがん患者さんの半数ほどにみられ、痛みと同様に非常に苦痛な症状です。原因には以下のようなものがあり、これらが複合していることが多くあります(表1)。 表1 進行が
第8回 食欲不振のつらさを減らす過ごし方とは|終末期の症状緩和①
<食欲不振とは>原因は多岐にわたり、診断時から終末期まで高い割合で起こる 食欲不振とは、食欲、つまり食物を摂取したいという生理的欲求が低下した状態をいいます。 新しくがんと診断された患者さんの半数に出現し、進行がんの病期にある患者さんでは70~80%と
第6回 症例2:在宅での最期を希望する患者さんに対する緩和ケア
▼心不全の看護について、まとめて読むならコチラ 心不全の看護|原因、種類、診断、治療 患者さん:80歳代男性 病歴 1996年拡張障害に伴う心不全で入院。以降頻回入院歴あり(1999年以降7回、2013年以降5回、計12回入院歴あり)