【肺炎】押さえておきたい症状管理のポイント
- 公開日: 2014/1/10
日本呼吸器学会の成人市中肺炎診断ガイドラインでは、まず非定形肺炎と細菌性肺炎に鑑別してから、治療にあたる方法を採っています。
ここでは、市中肺炎で第一の標的となる細菌性肺炎を中心に、鑑別による治療薬の選択も含めて、そのケアのポイントをピックアップしていきます。
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服薬指導
入院治療では、投与している抗菌薬に効き目がみられないとき、あるいは培養によって菌が確定し、より狭域の薬剤で対応できるとわかったときには、速やかに抗菌薬を変更する必要が生じます。
また、外来治療の場合、抗菌薬は5日程度の処方になることがほとんどです。飲み始めて2~3日たつと、多くの場合は症状が軽快します。すると患者さんは病気が治ったと思い、薬を飲むのを中止してしまいがちです。
しかし、この状態で薬を止めると、弱い菌は死んでも強い菌は生き残っている可能性が考えられます。処方日数は、存在する可能性のある複数の菌を除くのに必要な時間です。
途中で止めると、体内に耐性菌を作りかねないことを患者さんにきちんと説明し、理解してもらうよう努めましょう。
酸素投与
低酸素血症の恐れがある場合は、バイタルサインとともにサチュレーションのチェックが重要となり、症状が悪化すると酸素投与や人工呼吸器が必要になります。