終末期の患者さんへの看護計画|間質性肺炎の患者さん
- 公開日: 2024/2/29
間質性肺炎で終末期の患者さんに関する看護計画
間質性肺炎は異物の吸入や感染といった原因のあるものから原因が特定できないものなどさまざまな要因で、肺の間質が繊維化することでガス交換がうまくできなくなる疾患です。治療しても肺の繊維化が徐々に進行していく場合もあり、それに合わせて終末期としてのケアが必要になっていきます。今回は、間質性肺炎が徐々に進行していき終末期にある患者さん対する看護計画を立案しました。
観察計画 O-P 呼吸状態や咳嗽、喀痰など患者さんの状態を確認する。患者さんが今後どうしていきたいのか、疾患についてどう捉えているのかといったことも把握する。日常生活への影響も確認しておく。
援助計画 T-P 呼吸困難感がある場合はできるだけ緩和できるようなケアを実施する。患者さんが過ごしやすいよう環境を整える。終末期における患者さんや家族の価値観に沿ったケアを心掛ける。
教育計画 E-P 現在の状態について説明する。不安やつらいことがあれば、話せるような環境を整える。
*紹介する看護計画はあくまでも例です。この例を参考に患者さんに合わせた看護計画を作成してください。
■看護計画の書き方はこちら
看護問題リスト・看護計画の書き方|看護記録書き方のポイント2
看護問題
呼吸困難感が生じている
症状の進行に伴う精神的苦痛がある
看護目標
患者さんらしく生活していくことができる
観察計画 O-P
呼吸状態(呼吸回数、呼吸様式、補助呼吸筋の使用など)
咳嗽、喀痰の有無、性状、程度
倦怠感、疲労感の有無、程度
日々の活動状況や睡眠状況
原疾患の治療経過、予後予測
患者本人の意思、価値観
疾患の経過に関する認識、理解
患者の状態に関する家族の認識、理解
検査データ(Alb、TP、WBC、CRP、血液ガスなど)
画像データ(胸部X線、CTなど)
援助計画 T-P
自覚症状やADLに応じたセルフケアができるように環境を整える
酸素消費量の増加を抑えるかかわり
医師の指示に基づく薬剤を使用する
適宜、医師の指示に基づく酸素を投与する
可能な範囲で患者の価値観に沿った介入を検討する
必要に応じて家族と過ごす時間が作れるように調整する
教育計画 E-P
呼吸困難感の要因について説明する
つらい気持ちは我慢せず伝えてもらうように説明する
疑問や不安などはいつでも伝えてもらうように説明する
必要に応じて医療用麻薬について説明する
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