退院支援に関する看護計画|脳梗塞により片麻痺がある患者さん
- 公開日: 2024/2/28
脳梗塞による片麻痺がある患者さんの退院支援に関する看護計画
脳梗塞は何らかの原因で、脳の血管が狭窄・閉塞し、虚血が起こって、その血管が支配する領域の脳組織が壊死した状態です。脳組織が壊死することで意識障害や運動障害、感覚障害などが起こり日常生活の再構築が必要になり、今までの生活が行えない場合があります。
今回は脳梗塞による片麻痺によって退院支援が必要になった患者さんに関する看護計画を立案しました。
観察計画 O-P 患者さんや家族が疾患や今後の回復の見通しについてどう受け止めているのかを把握する。現在のADLについて、また実施するリハビリについても確認する。患者さんの回復具合を考慮しつつ、退院し在宅での療養を希望しているのか、継続してリハビリが行えるような病院への転院を希望しているのかを把握する。
援助計画 T-P リハビリを実施する。日常生活の中で患者さん自身でできることは、できるだけ実施してもらい、自立できるよう支援する。清潔を保てるよう支援する。
教育計画 E-P リハビリの必要性を説明する。つらい気持ちなどは表出してもらえるように環境を整える。
*紹介する看護計画はあくまでも例です。この例を参考に患者さんに合わせた看護計画を作成してください。
■看護計画の書き方はこちら
看護問題リスト・看護計画の書き方|看護記録書き方のポイント2
看護問題
脳梗塞による片麻痺で生活の再構築が必要になる
看護目標
退院支援を通じて新たな生活の見通しを立てることができる
観察計画 O-P
患者の疾患に対する認識、理解
身体機能の変化に対する認識、理解
現在のセルフケア能力
患者の状態に対する家族の認識、理解
今までのADLや日常生活の状況
運動障害や感覚障害の有無、程度
視野障害や空間認知の変化の有無、程度
家族の心理状態
退院や転院など患者や家族の今後に対する考え、希望
画像データ(頭部CT、MRIなど)
援助計画 T-P
障害の程度に応じてリハビリテーションを行う
自力で行える範囲は患者自身で実施してもらえるように環境を整える
必要に応じて自助具を選択する
ADLや片麻痺の程度を踏まえた今後の生活様式を検討する
患者や家族の不安や疑問などの思いを表出できる環境を整える
教育計画 E-P
活用できる社会資源について説明する
リハビリテーションの必要性を説明する
自分の気持ちを我慢せず表出してもらうように説明する
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