経管栄養を行っている患者さんに関する看護計画|くも膜下出血により意識障害が生じている患者さん
- 公開日: 2024/2/29
くも膜下出血による意識障害で経管栄養を行なっている患者さんに関する看護計画
くも膜下出血は脳血管障害(脳卒中)の一つであり、主に動脈瘤が破裂して、軟膜とくも膜の間に出血が広がることで起こります。その結果、脳が障害され、意識障害が生じます。今回はくも膜下出血による意識障害で経管栄養が必要になった患者さんに関する看護計画を立案しました。
観察計画 O-P 患者さんの現在の状態、予後について確認する。また、どのようなリハビリなどを行うか、といったことも把握しておく。栄養状態についても確認しておく。
援助計画 T-P 適宜、チューブが胃に挿入されているかを確認する。栄養が十分に摂れていなかったり、自分で体位を変えることができない状態のため、褥瘡ができないように体位変換や安楽な状態になるようにケアを行う。経管栄養を投与する際には、ベッドアップなどを行うようにする。
教育計画 E-P 経管栄養の必要性を患者さん、家族に説明する。
*紹介する看護計画はあくまでも例です。この例を参考に患者さんに合わせた看護計画を作成してください。
■看護計画の書き方はこちら
看護問題リスト・看護計画の書き方|看護記録書き方のポイント2
看護問題
意識障害によって必要な栄養を摂取することができない
看護目標
栄養状態を適切に保つことができる
観察計画 O-P
原疾患の治療状況、今後の経過
意識障害の推移
運動障害、感覚障害の有無、程度
下痢、便秘の有無、程度
リハビリの状況
必要な摂取エネルギー量
脂質、糖質、タンパク質の摂取状況
患者の変化に対する家族の認識
褥瘡や皮膚トラブルの有無、程度(仙骨、臀部など)
尿量や体重の推移
In-Outバランス(栄養投与量、脳室ドレーン排液など)
検査データ(TP、Alb、CRPなど)
画像データ(頭部CT、MRI、脳波など)
援助計画 T-P
医師の指示に基づく栄養剤の使用する
必要に応じて栄養投与前後で吸引を行う
投与前にベッドで適切な角度へヘッドアップする
適宜、経管栄養チューブの位置を確認する(胸部レントゲン、聴診法など)
背抜きや除圧など必要に応じて体位の工夫、安楽な環境を整える
必要に応じて、排便コントロールについて検討する
必要に応じて、血糖コントロールについて確認する
教育計画 E-P
意識レベルに応じて経管栄養の必要性を説明する
状況に応じて家族へ経管栄養について説明する
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