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【連載】症例ごとに看護計画を紹介!

シャワー浴を実施する患者さんへの看護計画|終末期の患者さん

  • 公開日: 2024/3/29

肺がんの終末期でシャワー浴を実施する患者さんに関する看護計画

 肺がんは、肺に発生する悪性腫瘍で肺そのものから発生した原発性と、他の臓器で悪性腫瘍が発生し肺に転移した転移性があり、手術療法、化学療法、放射線療法が単独あるいは組み合わせて選択され、治療が行われます。改善していく場合もあれば再発する場合もあり、最終的に終末期の介入が必要になります。今回は肺がんの終末期でシャワー浴を実施する患者さんに関する看護計画を立案しました。

POINT

観察計画 O-P 肺がんの状態、現在の患者さんの状態を把握する。セルフケア、清潔ケアについて、どういった思いがあるかを確認する。

援助計画 T-P 患者さんの状態を確認し、シャワー浴を実施する。シャワー浴前後の患者さんの状態の変化を確認する。

教育計画 E-P 清潔を保つことは必要ではあるが、患者さん自身の状態に合わせたものを選ぶことができると伝える。その他、不安なことがあれば、話してくれるように伝える。

*紹介する看護計画はあくまでも例です。この例を参考に患者さんに合わせた看護計画を作成してください。

■看護計画の書き方はこちら
看護問題リスト・看護計画の書き方|看護記録書き方のポイント2

看護問題

自身だけでは清潔を保持することができない

看護目標

状態に合わせた清潔を保持ができる

観察計画 O-P

原疾患の治療状況
現在のADL
皮膚に状態(乾燥、脆弱性など)
呼吸困難感の有無、程度
疼痛の程度、持続時間、頻度
倦怠感の有無、程度
酸素の使用状況
鎮痛薬の使用状況
セルフケアに対する思い、考え
家族の協力状況
排泄状況
検査データ(Alb、TP、CRPなど)
画像データ(胸部X線、胸部CTなど)

援助計画 T-P

状態に合わせた清潔に関するセルフケアを援助する
必要に応じて環境を整える
医師の指示に基づく酸素、薬剤を使用する
必要に応じて家族が協力できるように環境を整える

教育計画 E-P

酸素や鎮痛薬の必要性を説明する
皮膚を清潔に保つ必要性を説明する
疑問や不安などはいつでも伝えてもらうように説明する

看護記事を書くときに参考にしたい記事

終末期の看護・看護計画|ターミナルケアで看護師ができること
第8回 食欲不振のつらさを減らす過ごし方とは|終末期の症状緩和①
第10回 倦怠感を軽減する「聞き方」「かかわり方」のヒント|終末期の症状緩和③


 

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