1. トップ
  2. 看護記事
  3. 看護教育・制度
  4. 看護管理・教育
  5. 看護記録
  6. シャワー浴を実施する患者さんへの看護計画|終末期の患者さん

【連載】症例ごとに看護計画を紹介!

シャワー浴を実施する患者さんへの看護計画|終末期の患者さん

  • 公開日: 2024/3/29

肺がんの終末期でシャワー浴を実施する患者さんに関する看護計画

 肺がんは、肺に発生する悪性腫瘍で肺そのものから発生した原発性と、他の臓器で悪性腫瘍が発生し肺に転移した転移性があり、手術療法、化学療法、放射線療法が単独あるいは組み合わせて選択され、治療が行われます。改善していく場合もあれば再発する場合もあり、最終的に終末期の介入が必要になります。今回は肺がんの終末期でシャワー浴を実施する患者さんに関する看護計画を立案しました。

POINT

観察計画 O-P 肺がんの状態、現在の患者さんの状態を把握する。セルフケア、清潔ケアについて、どういった思いがあるかを確認する。

援助計画 T-P 患者さんの状態を確認し、シャワー浴を実施する。シャワー浴前後の患者さんの状態の変化を確認する。

教育計画 E-P 清潔を保つことは必要ではあるが、患者さん自身の状態に合わせたものを選ぶことができると伝える。その他、不安なことがあれば、話してくれるように伝える。

*紹介する看護計画はあくまでも例です。この例を参考に患者さんに合わせた看護計画を作成してください。

■看護計画の書き方はこちら
看護問題リスト・看護計画の書き方|看護記録書き方のポイント2

看護問題

自身だけでは清潔を保持することができない

看護目標

状態に合わせた清潔を保持ができる

観察計画 O-P

原疾患の治療状況
現在のADL
皮膚に状態(乾燥、脆弱性など)
呼吸困難感の有無、程度
疼痛の程度、持続時間、頻度
倦怠感の有無、程度
酸素の使用状況
鎮痛薬の使用状況
セルフケアに対する思い、考え
家族の協力状況
排泄状況
検査データ(Alb、TP、CRPなど)
画像データ(胸部X線、胸部CTなど)

援助計画 T-P

状態に合わせた清潔に関するセルフケアを援助する
必要に応じて環境を整える
医師の指示に基づく酸素、薬剤を使用する
必要に応じて家族が協力できるように環境を整える

教育計画 E-P

酸素や鎮痛薬の必要性を説明する
皮膚を清潔に保つ必要性を説明する
疑問や不安などはいつでも伝えてもらうように説明する

看護記事を書くときに参考にしたい記事

終末期の看護・看護計画|ターミナルケアで看護師ができること
第8回 食欲不振のつらさを減らす過ごし方とは|終末期の症状緩和①
第10回 倦怠感を軽減する「聞き方」「かかわり方」のヒント|終末期の症状緩和③


 

この記事を読んでいる人におすすめ

カテゴリの新着記事

服薬コンプライアンスが低下した患者さんに関する看護計画|認知症により認知機能が低下している患者さん

認知機能が低下して服薬コンプライアンスが低下した患者さんに関する看護計画  認知症は脳の機能障害によって日常生活に支障をきたす疾患です。記憶障害や失行、失認など認知機能が低下することも知られており、服薬コンプライアンスに影響することも考えられます。そのため、今回は認知症で認

2024/10/31