1. トップ
  2. 看護記事
  3. 診療科から探す
  4. 循環器科
  5. 心電図
  6. 不整脈・心電図の異常
  7. 第12回<読み方・対応編⑩>完全房室ブロック

【連載】この心電図をみたら何をすべき?

第12回<読み方・対応編⑩>完全房室ブロック

  • 公開日: 2017/3/11

【関連記事】
心電図でみる房室ブロック(AVブロック)の特徴
ペースメーカーの仕組みと適応となる疾患

▼不整脈の看護について、まとめて読むならコチラ
不整脈の看護|検査・治療・看護のポイント


 みなさんは房室ブロックという言葉を知っていますか?

 房室ブロックとは、心房から心室への伝導、つまり房室伝導における興奮伝導が遅延もしくは途絶した状態をいいます。ブロックの程度(重症度)により、Ⅰ~Ⅲ度に分けられます。房室ブロックの分類は次のようになります。

Ⅰ度房室ブロック
Ⅱ度房室ブロック
 ・ウェンケバッハ型
 ・モービッツⅡ型
 ・高度房室ブロック(モービッツⅡ型の重症型)
Ⅲ度房室ブロック(完全房室ブロック)

 今回は特に重症なⅢ度房室ブロック(完全房室ブロック)の話です。完全房室ブロックと聞いたときは、「もしかしたらペースメーカー適応かも」と頭に浮かぶようにしておきましょう。


(1)心電図波形の特徴

 完全房室ブロックの波形は、RR間隔、PP間隔は一定でも、RR間隔とPP間隔は連動していません。つまり、心房は心房で、心室は心室で勝手に動いている状態です(図)。P波とQRS波はまったく無関係に現れます。

完全房室ブロックの波形の図
図 完全房室ブロックの波形

この記事を読んでいる人におすすめ

カテゴリの新着記事

ペースメーカー植え込み術を行った患者さんに関する看護計画

房室ブロックでペースメーカー植え込み術を行った患者さんに関する看護計画  房室ブロックとは、洞房結節で生じた刺激が刺激伝導系を通って心房から心室へと伝わる際に、房室結節で伝導遅延が生じたり、伝導が途切れることで起こる不整脈です。刺激の伝わり方に応じて1度、2度、3度に分けら

2025/3/31