EQ開発に役立つ3つの知性とは
- 公開日: 2020/1/8
意識することで始まるEQの開発
前回、みなさん自身のEQをチェックしてもらいました。普段何気なく使っているEQを設問に回答するという形で意識したことで、「自分にはこんなところがあるなあ」「もう少し、こうしないと」など、さまざまなことを考えた人もいるのではないでしょうか。ここに、EQを開発する一つのヒントがあります。
普段何気なく使っているEQだからこそ、意識するようにするだけでも、「ああしなきゃ、こうしなきゃ、こうなりたい!」など、いろいろな思考が湧き上がってきます。そう思われたみなさんは、すでにEQの開発が始まっています。
3つの知性で自分を見つめなおす
今回はEQ簡易診断アセスメント(図)において、「心内知性」「対人関係知性」「状況判断知性」で構成される大分類「3つの知性」を見ていきましょう。ここでは能力の高低ではなく、意識と行動の量を見ています。どの領域の面積が大きく、または小さくなりましたか?
図 EQ簡易診断アセスメント
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資料元:株式会社アドバンテッジリスクマネジメント
真面目な人であるほど、「だから、いつもこうなんだ」などと思ってしまいがちですが、勝手に評価してしまいたくなる気持ちを一旦置いておいて、「変われる」「変わる」ことを前提に、今の自分を見つめてみましょう。
「心内知性」は自分の内面、「対人関係知性」は周囲へ働きかける際にどれくらいEQを発揮しているか、「状況判断知性」は周囲の状況を受け取る際にどれくらいEQを発揮しているか、いわば、自分の中の、発信、受信を見ています。チャートが大きいか小さいかよりも、バランスに注目してみましょう。
発信や受信ばかりしているという人もいるかもしれませんが、それが今の自分に気づくことの効果です。ここから意識と行動を少し変えるだけで、EQは開発できるのです。「自分は凸凹だった」「全体のバランスが悪い」という人は、ここが低いからこそ、あちらが高いといったように、自分の仕事、今の状況に向き合っている自分を受け入れてください。
そして、バランスが悪かったからといって、すべてを変える必要はありません。一つ意識するだけで、全体のバランスが変わっていきます。気づく、意識するだけでEQの開発は始まっています。
次回以降は、中分類「8つの能力」をもとに、今と今の自分を見つめなおしていきたいと思います。