どうするとよい? がんの終末期の褥瘡予防【PR】
- 公開日: 2023/1/17
この記事では、がんの終末期の患者さんの褥瘡予防について、保湿を受け入れられない患者さんへの指導について解説します。
終末期では褥瘡ができる人が多く、栄養状態が悪いのは承知ですが、どうやったら少しでも防げるでしょうか。
患者さんの苦痛を増加させないことが大切。スモールチェンジなどで対応するとよいでしょう。
褥瘡予防にできること
終末期に褥瘡ができる人とできない人がいるのは、患者さん自身の個体要因もあるように思います。看護師ができる援助としては、体圧分散寝具の活用や保湿ケアがあります。骨突出部位はどの辺りか、ポジショニングをどのようにしていくかを考えますと、終末期の患者さんの場合、がっつり体位変換するよりも、自動体交のエアマットレスをうまく活用して、どこか1カ所だけでも浮かせるようなスモールチェンジが向いているように思います。
終末期には苦痛を増加させない
終末期には患者さんの苦痛を増加させることは絶対にしてはいけないと思っています。褥瘡ができないように決められた体位変換をしなくては、痛がっていても身体の向きを変えなくてはというのは、避けなくてはなりません。右を向いているのがこの人にとって安楽ということであれば、それを活かしながら体圧分散寝具やスモールチェンジで骨突出部位に圧力をかけないように工夫することが、求められるケアではないでしょうか。できてしまったものを治すとか、できないように何かするというよりも、患者さんが苦痛なく過ごすためにできることは何かを重視して、褥瘡予防を考えるとよいと思います。
60歳代男性の患者さん。化粧水もクリームも一度も塗ったことがなく、保湿の必要性を説明すると理解はしてくれるものの、「つけると気持ち悪くて洗い流してしまう」と言われました。処方される軟膏もあまりつけたくないとのことでした。
保湿の習慣のない男性に、習慣づけてもらうための指導、「気持ち悪い」を解消する方法がわからず苦労しました。どのように説明するとよいのでしょうか。
何が嫌で、どんなことならやってもよいと考えているのかを一緒に考えます。
成功体験を味わってみる
この患者さんが保湿剤をつけてくれるのであれば、その後洗い流してしまってもよいのかなと思いました。1回つけてくれれば、つける習慣ができれば、だんだんそれを取り入れる余地が生まれると思うのです。ひとまず入浴剤入りお風呂に入ってみるというのもよいかもしれません。その後は洗い流そうが何しようが、取りあえず1回は成功体験、大丈夫という体験を味わうと、その後は取り入れやすくなると思います。
受け入れられる製品を探してみる
感触やつけ心地が問題であれば、製剤を変えてみます。化粧水タイプにするとか、さっぱりしたスプレータイプの化粧水などいろいろな保湿剤が出ていますので、その中から受け入れられるものを探してみるのもよいでしょう。副腎皮質ステロイド薬も、ローションタイプ、クリームタイプと色々な剤形がありますので、何がいけないか、何が受け入れられるのかリサーチします。1回はつけてくれたわけですから、製剤を変えればこの方はやってくださるのではないかと思いました。
生活の中に取り入れてもらえる方法を一緒に考える
完璧を求めてもしょうがないと思うのです。病棟の看護師は、こういわれているからこうしなければならないとか、スキンケアはこうでなければならないとか、そういう思いが強くて、それを一生懸命患者さんに教えて、やってくれないって思うのかもしれません。でも逆に考えたとき、私たち看護師でもそれすべてちゃんとできるのかというと、そうでもないと思うのです。
患者さんたちにはそれぞれの生活があって、今まで過ごしてきた長い習慣がありますので、こちらのやり方を押しつけるのではなくて、生活の中に取り入れてもらえる方法を一緒に考えるのが看護師の役目かと思っています。少し考え方を変えてみて、「これだけ、最低これだけやって」というものを何かつくって、やってもらえたらよいのではないかと。そして、「これができたらもっとよくなるよ」とプラスしていくと、患者さんも「よかったからもっとやってみようかな」という気持ちになってくれるのではないかと思います。
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