1. トップ
  2. 看護記事
  3. 診療科から探す
  4. 精神科
  5. 精神看護
  6. 第9回 せん妄はなぜ起こるの?②準備因子―せん妄の発症や重症化を防ぐ!

【連載】これで対応に困らない! せん妄の基本

第9回 せん妄はなぜ起こるの?②準備因子―せん妄の発症や重症化を防ぐ!

  • 公開日: 2015/10/28

 大きな手術後やがんの終末期などに極めて高頻度にみられる「せん妄」。せん妄は、注意力や意識が低下することで患者さんが転倒・転落したり、幻覚が見えて暴れたりと治療を大きく阻害するものです。特に低活動型のせん妄は見落としがち。本連載ではそんなせん妄へのアプローチ法をやさしく解説します。


▼せん妄についてまとめて読むならコチラ
せん妄とは? せん妄の症状と看護


 今春から外科病棟に配属された看護師のAさん。担当患者さんが手術後にせん妄を発症してしまい、日夜悪戦苦闘・・・。これを機に、せん妄について体系的に勉強したいと考えています。

準備因子を覚えよう

看護師Aさん:「前回はせん妄の3因子(準備因子、直接因子、促進因子)について勉強しました。もう少し具体的に教えて下さい」

井上先生:「では、今回はせん妄の準備因子について解説しましょう。まず復習ですが、準備因子とはどのようなものでしたか?」

看護師Aさん:「先生はせん妄を焚き火の火に例えていましたが、その『薪』にあたるものですよね。せん妄になりやすい素因のことです」

井上先生:「その通りです。具体的には以下のようなものを指します。とても大切ですので、これらの準備因子はぜひ覚えておいて下さい!」

準備因子についてまとめ表
図 準備因子について

看護師Aさん:「わかりました。ただ、それぞれをよく見ると、覚えておいてもどうにもできないように思えるんですが……」

井上先生:「良いところに気がつきましたね。その通りです。準備因子の各項目は、年齢や認知機能低下、そして『既往』など、直接的な介入ができないものばかりですよね」

看護師Aさん:「では、準備因子をどのように活用すればよいのですか?」

次ページは「準備因子の活用」です。

この記事を読んでいる人におすすめ

カテゴリの新着記事

世界初「仮想現実(VR)術後せん妄擬似体験」が目指す看護の未来 ― 患者さんの苦しさを理解し、身体拘束ゼロを目指す試み ―

せん妄症状がもたらす患者さん・家族への影響  せん妄は全身麻酔の術後に集中治療室(ICU)に入室した患者さんに多く見られる急性で一過性の認知機能障害であり、患者さんの苦しさや混乱が身体的・精神的負担として強く現れる症状です。せん妄は注意力や意識が一時的に変動し、天井に多量の

2026/1/30