1. トップ
  2. 看護記事
  3. 医療・看護技術から探す
  4. フィジカルアセスメント
  5. フィジカルアセスメントの考え方
  6. 第2回 どうする? 明らかにいつもと様子が違う患者さん

【連載】山内先生の公開カンファランス

第2回 どうする? 明らかにいつもと様子が違う患者さん

  • 公開日: 2014/4/11

前回、発表した事例に対して、たくさんの方が投票してくれました。


事例
内科病棟に入院中の患者さん。日常生活動作全介助で、自分で訴えることができない状態でした。病室へ行くと、いつもとは様子が違い、なんだかぐったりしている気がしました。いつもはもう少し反応があるように重い、意識レベルと確認したところ、いつもと変わらずJCSでII-10で、声をかければ目を開く状態でした。そのほかのバイタルサインも確認しましたが、異常はありませんでした。 こんな患者さんを発見したとき、あなたならどうする?


>>事例の続きと山内先生の解説はこちら

まずは、投票結果を見ていきましょう。3月19日から31日まで、投票を行い、総投票数は、1385票となりました。

アンケート結果グラフ

ほとんどの人が、「ほかの看護師に相談する」「カルテを見て確認」のどちらかに投票しています。選んだ選択肢は違っていても、コメントを書いてくれた方たちはほとんどの方が、患者さんの情報をさらに集める行動を起こしています。

詳しくコメントをみてみましょう。

みんなの回答

ほかの看護師に相談する

    ●いつもと違うと感じる第6感みたいなものは、必ず何かの前兆だから。私なら、他のナースの目でいつもとの違いを見てもらったり、報告の必要性があるかを相談します。(メリッこさん)
    ●バイタルサインは異常なしとのことですが、血糖値は測定されていないようですね。軽い低血糖かもしれません。耳朶採血で血糖を計ってみます。次に、水分摂取量はどのくらいなのか。脱水を起こしていないかを看護師と相談し、医師にも報告をします。(ももとおちゃんさん)
    ●脱水の可能性→in out の確認、脳梗塞・出血の可能性→神経学所見を継続して観察、電解質の異常の可能性→カルテ確認、昼夜逆転生活の可能性→他スタッフに報告連絡相談(るうさん)

カルテを見て確認

    ●とりあえず、カルテみて既往とか、なんか最近変わったこと始まってないかなどの確認して、ほかの看護師にすぐ相談ですね……。その結果次第で、主治医に報告かな。(アソパソマソさん)
    ●食事量や排泄の状況などを確認して他の看護師に相談してから医師に連絡する。(黄色いうさぎさん)
    ●まずはカルテを見て食事や水分摂取量、内服状況などを確認する。(みささん)
    ●脳梗塞とか怖いんで、もう少しアセスメントしでみます……。その後、ほかの看護師に相談かな?(puuuuさん)
    ●もしかしたら何か見逃している可能性があるため、まずカルテをもう 一度確認してみる。それから自分なりに考えた結果を説明して他看護師に相談してみる。(おなすさん)

その他

    ●Primary surveyに続いて頭の先からつま先まで所見をとり、VBGで酸塩基平衡を 評価、あわせて12誘導心電図をとる。(Lactateさん)
    ●手を握って、話しかける。言葉はなくても、表情に変化はないか観察します。そういう関わりの後に、他の看護師と対応をします。(靜羅さん)
    ●カルテ確認やスタッフの目でも患者さんの状態を確認してもらいます 。バイタルサインに変動がなければ医師は動かないと思うので、頻回に訪室して状態を確認、さらに予想される疾患や病状変化があったときには、再度医師へ連絡すると思います。(はるさん)

次ページはこの事例のつづきと、山内先生の解説を掲載します。

この記事を読んでいる人におすすめ

カテゴリの新着記事

第47回 造血幹細胞移植後、貧血の自覚がなく転倒してしまった患者さん

臨床で働いているみなさんにとっては、今回の事例は「自覚のない患者さんっているよね」と思うような内容だったのではないでしょうか。 正解があるものではないこのような事例では、他の人たちがどう考えるのかを知ることも自身のケアに役立つのではないでしょうか。 よくある内容につい

2020/2/11