【採血・輸液】駆血帯の上手な巻き方・強さ(圧)・時間
- 公開日: 2015/2/18
多くの看護師が苦手な「針モノ」の手技。今回は、駆血帯を上手に巻くために知っておきたいことを紹介します。
1 新しい駆血帯は前処理をする
駆血帯の素材にはさまざまな種類がありますが、チューブ状のアメゴム製タイプの場合は、新品ほどツルッと滑って外れやすいので、使用前にアルコールで表面を拭き、よく伸ばしておきましょう。初めて使うときでも外れにくくなります。
2 適切な圧は40mmHg
駆血帯を締める際の適切な圧は、通常40mmHg(動脈の血流を妨げず、静脈の血流を適度に遮ることができる圧)程度です。
駆血帯を巻く前と比較して、腕の肌の色が悪くなった、白っぽくなったら、締め過ぎのサイン。患者さんから「痛い」「しびれる」などの訴えがあるはずです。色に変化がない場合でも、「痛くないですか」と確認するクセをつけましょう。
また、服を着込んだ状態で腕まくりをすると、腕が締め付けられた状態になり、腕まくりを戻した際に出血が激しくなることがあるため、採血の前に服を脱いでもらうなど、安全な採血のために協力を依頼しましょう。
3 駆血時間の目安は2分以内
うっ血を防ぐためにも、駆血時間は2分以内を目安にしましょう。
また、採血の場合は、1分を超えると血液凝固が起こりやすくなり、血液の性状が変化してしまうため、正確なデータが得られなくなるおそれがあります。採血は1分以内に終わらせるようにしましょう。
『ナース専科マガジン2013年4月号』より改変利用