心電図でみる心房粗動(AF/AFL)の波形・特徴とは?
- 公開日: 2015/2/24
心房粗動(AF)の心電図の特徴と主な症状・治療などについて解説します。
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心電図でみる心房粗動(AF/AFL)の特徴
2:1伝導
のこぎりの歯のような基線になります。これを心房粗動波(F波)と呼びます。F波は上向きとは限らず、下向きの場合もあります。
4:1伝導
4つの心房粗動波ごとにQRS波が1つ生じます。
心房粗動(AF/AFL)の特徴についてまとめました。
どんな不整脈?
正常時は洞結節で発生する電気的興奮が心房内で発生し、規則正しく心房内を旋回して、決まった頻度で心室に伝導されます。
以下の2つの伝導があります。
1. 2:1伝導・・・心房の興奮が2回のうち1回房室結節を通過する
2. 4:1伝導・・・心房の興奮が4回のうち1回房室結節を通過する
電気的興奮が房室結節を通過すると心室が興奮するので、2:1伝導では頻脈になります。そのため、心拍数が著しく増加し生命に危険を及ぼす場合は、電気的除細動など救急治療が必要です。
最新の心房粗動治療
右心房性の場合、カテーテルアブレーションによる根治可能でよく実施されています。
どんな危険がある?
1. 高度な頻脈になる危険性
危険なサイン
1. 心電図上で見られるのこぎりの歯のようなF波
2. 伝導する割合の増加(2:1伝導など)
3. 頻脈、動悸、胸痛などの症状
主な症状
1. 動悸、胸痛
2. 頻脈(110~140回/分程度)
主な原因
1. 加齢
2. 心疾患
3. 高血圧
4. 急性リウマチ熱
5. 甲状腺中毒症
6. その他(薬物、外傷、手術など、原因不明な例もある)
主な治療
1. 発作予防として、抗不整脈薬による薬物治療
2. カテーテルアブレーションによる根治治療
(『ナース専科マガジン』2010年1月号から改変利用)