第11回 <読み方・対応編⑨>心室細動(VF)
- 公開日: 2017/3/6
心房細動は第5回目ですでに勉強しました。心房のいろいろな部分が小刻みに震えているのでしたよね。
心室細動も同様で、心室のいろいろな部分が小刻みに震えている状態です。
心房細動の場合、この小刻みに震えた心房でも、そのうちの何回かの電気刺激が刺激伝導系を伝って心室にたどり着けば、QRS波が起こり心室は収縮し、効率は悪くても全身に血液を送ることができました。
しかしながら、もしこの小刻みに震える状態が心室で起こった場合はそうはいきません。心室がちゃんと収縮できるようなしっかりとしたQRS波がつくれず、心臓から血液が駆出できない状態になるのです。
超がつくほど緊急事態の心電図波形がこの心室細動です(図)。
図 心室細動の波形
モニター心電図でこの波形をみたら、すぐに患者さんのもとへ駆けつけ、声かけをし、反応がないときはすぐに大声を出して人を集め、人手とAEDを準備する指示を行い、10秒以内に呼吸と脈を確認し、全く反応がなければ、すぐにCPRを開始するという一連のBLSを行う必要があります。
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