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【連載】事例でみる術後リハビリテーション こんなときどうする?

【術後リハ】呼吸器合併症を起こしてしまった患者さん

  • 公開日: 2017/5/30

今回は、肝臓がん術後呼吸器合併症を起こしてしまった患者さんについて解説します。


▼術前・術後の看護について、まとめて読むならコチラ
術前・術後の看護(検査・リハビリテーション・合併症予防など)


【事例】

呼吸器合併症を起こしてしまった患者さん

 58歳男性。肝臓がんと診断され開腹にて肝外側区域切除術を予定の患者さん。術前ADLは自立、職業は会社の管理職。BMI27.5。呼吸機能検査で努力性肺活量95%、1秒率85%。仕事柄ストレスを抱えることが多く毎日飲酒、喫煙(1日20本×30年)をしている。

 術前オリエンテーションとして術後の創部を保護しながら咳や深呼吸を行う方法、疼痛が生じにくい起き上がり方法に関して説明し練習を行った。

 手術当日。大柄な体型であり脂肪が多い影響で縫合などに時間がかかってしまい手術時間が通常手術と比較し1時間延長となった。

 術後翌日、発熱を認め発汗著明。緊急で胸部CTをオーダーしたところ両下葉の肺炎を合併。肺炎治療開始。理学療法士と看護師は、体位排痰法を行った。

 術後3日目には肺炎が軽快し解熱してきたため呼吸リハビリテーションに加え離床も開始。術後5日目に車椅子乗車可能、術後7日目に歩行開始。まだ両下葉部の換気が低下しておりその影響で動作時すぐ呼吸困難を訴えていたため、セルフエクササイズとして背部の呼吸介助を再指導。その後両下葉部の換気も向上し、徐々に呼吸困難の訴えは軽減し術後16日目に病棟内歩行自立となった。その後術後25日目に自宅退院となった。

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