3.睡眠時無呼吸症の検査
- 公開日: 2018/9/19
睡眠時無呼吸症が疑われたとき、さまざまな検査を行います。それぞれの検査では、何がわかり、それがどう睡眠時無呼吸症にかかわるのかを解説します。
事例
帰宅途中に追突事故を起こしたAさんは、妻の勧めもあってS病院の内科を受診していくつかの検査を受けたところ、日ごろから勤務先の産業医から指摘されている高血圧と高血糖に加えて睡眠時無呼吸症の疑いがあると診断されました。仕事が忙しくてこれ以上の通院や検査に消極的だったAさんですが、医師から睡眠時無呼吸症を放置することによって高血圧や糖尿病が悪化するだけでなく、脳血管疾患の危険性が高まると説明され、心配になってきたようです。
再度入院しての検査には納得いかない様子ですが、医師の説明は続きます。
睡眠時無呼吸症の検査と治療は、保険診療で行う場合には下記のように進めることになっています。それぞれの検査でわかる内容を簡単に説明しましょう。
実施する検査とその目的
質問票によるスクリーニング
睡眠時無呼吸症が疑われる人にはスクリーニング検査として質問票が使用されることがあります。最も一般的なのはエプワース睡眠尺度(ESS)といわれるもので、8つの質問に答えることで自覚している眠気を測定します。職業ドライバー等の中から症状の強い人を見つけるためによく用いられます。