1. トップ
  2. 看護記事
  3. 診療科から探す
  4. 透析・腎臓内科
  5. 透析
  6. 【スタッフへの指導】パニックになるスタッフ

【連載】コーチング・ティーチングを活かしたCKD看護指導の極意

【スタッフへの指導】パニックになるスタッフ

  • 公開日: 2020/1/5

Q. 少しのアラームでパニックになるスタッフや精神的に弱いスタッフをどのように指導していけばよいでしょうか?

 苦手意識が強く、少しのアラームでもパニックになるスタッフがいます。ナースコールやイレギュラーな処置が重なってもパニックになってしまいます。

 また精神的に弱いことをアピールしてくるため、新しい仕事を教えてレベルアップさせていくことができません。それでもスタッフの数が足りず、辞められては困るため、職場中で気を遣いやさしく対応しています。

 このままでは、本人にとっても成長することができず、よくないと感じます。どう指導していけばよいか悩んでいます。

A. 「傾聴」と「承認」で、パニックの原因を見極めましょう。CKD看護もチームワークです。適材適所という視点や配置も大切です。

 まずは、そのスタッフがパニックになり、適切な看護ができなくなる理由を見極めましょう。

 CKDや透析に関する知識が不足していたり、業務に慣れておらず技術に自信がなかったり、失敗した体験があったり、患者やスタッフに怒られた経験が恐怖心につながっているなど、理由がわかれば解決するための手掛かりがつかめます。

 また「アラームが鳴るとどう感じるのか」「それはどういった理由なのか」を聞き取り、否定せずに承認します。そのうえでどうすれば解決できるかを本人が考え、自己決定できるようにサポートします。

 ただし、視野が狭い、キャパシティそのものが小さい、環境への適応力が低いなど、資質的に問題があるために、必要なレベルに達するのが難しい看護師もまれにいます。このようなケースでは、ティーチングやコーチングはあまり有効ではありません。

 筆者であれば、適材適所の視点で考えます。その看護師が最低限のルーチン業務をこなせるようであれば、ルーチン業務に徹底して専念してもらい、さらに、専門的なケアを積極的に実践したいという看護師の活動を支えてもらうようにします。

 CKDの看護もチームで動いています。チームスポーツのメンバー全員がエースではうまく勝てないのと同じように、さまざまなタイプの看護師が適材適所で仕事をすることで、全体がうまく機能します。違うタイプの看護師がそれぞれの業務に専念してくれるおかげで、皆の仕事がうまくいくことを、日頃からスタッフに伝えるように務めます。

管理者として、向き不向きを見極めることも必要

この記事を読んでいる人におすすめ

カテゴリの新着記事

「第45回透析技術認定士認定講習会および認定試験」のお知らせ

透析療法合同専門委員会(日本腎臓学会・日本泌尿器科学会・日本人工臓器学会・日本移植学会・日本透析医学会)は、標記認定講習会および認定試験を下記の通り実施します。 認定講習会について 1.受講資格 次のいずれかの資格(免許)を有し、免許証の免許登録日から申請書類提出日

2023/8/31

アクセスランキング

1位

心電図でみる心室期外収縮(PVC・VPC)の波形・特徴と

心室期外収縮(PVC・VPC)の心電図の特徴と主な症状・治療などについて解説します。 この記事では、解説の際PVCで統一いたします。 【関連記事】 * 心電図で使う略語・用語...

250751
2位

【血液ガス】血液ガス分析とは?基準値や読み方について

血液ガス分析とは?血液ガスの主な基準値 血液ガス分析とは、血中に溶けている気体(酸素や二酸化炭素など)の量を調べる検査です。主に、PaO2、SaO2、PaCO2、HCO3-、pH, ...

249974
3位

吸引(口腔・鼻腔)の看護|気管吸引の目的、手順・方法、コ

*2022年12月8日改訂 *2022年6月7日改訂 *2020年3月23日改訂 *2017年8月15日改訂 *2016年11月18日改訂 ▼関連記事 気管切開とは? 気管切開...

250001
4位

人工呼吸器の看護|設定・モード・アラーム対応まとめ

みんなが苦手な人工呼吸器 多くの人が苦手という人工呼吸器。苦手といっても、仕組みがよくわからない人もいれば、換気モードがわからないという人などさまざまではないでしょうか。ここでは、人工呼...

250017
5位

採血|コツ、手順・方法、採血後の注意点(内出血、しびれ等

採血とは  採血には、シリンジで血液を採取した後に分注する方法と、針を刺した状態で真空採血管を使用する方法の2種類があります。 採血の準備と手順(シリンジ・真空採血管) 採血時に準備...

250858
6位

心電図の基礎知識、基準値(正常値)・異常値、主な異常波形

*2016年9月1日改訂 *2016年12月19日改訂 *2020年4月24日改訂 *2023年7月11日改訂 心電図の基礎知識 心電図とは  心臓には、自ら電気信...

250061
7位

第2回 小児のバイタルサイン測定|意義・目的、測定方法、

バイタルサイン測定の意義  小児は成人と比べて生理機能が未熟で、外界からの刺激を受けやすく、バイタルサインは変動しやすい状態にあります。また、年齢が低いほど自分の症状や苦痛をうまく表現できません。そ...

309636
8位

術前・術後の看護(検査・リハビリテーション・合併症予防な

患者さんが問題なく手術を受け、スムーズに回復していくためには、周手術期をトラブルなく過ごせるよう介入しなければなりません。 術前の検査  術前は、手術のための検査と、手術を受ける準備を...

249741
9位

サチュレーション(SpO2)とは? 基準値・意味は?低下

*2019年3月11日改訂 *2017年7月18日改訂 *2021年8月9日改訂 発熱、喘息、肺炎……etc.多くの患者さんが装着しているパルスオキシメータ。 その測定値である...

249818
10位

第2回 全身麻酔の看護|使用する薬剤の種類、方法、副作用

【関連記事】 *硬膜外麻酔(エピ)の穿刺部位と手順【マンガでわかる看護技術】 *術後痛のアセスメントとは|術後急性期の痛みの特徴とケア *第3回 局所浸潤麻酔|使用する薬剤の種類、実施方...

295949