子宮復古に関する看護計画
- 公開日: 2023/2/27
子宮復古に関する看護計画
産後、子宮は収縮を繰り返しながら4~6週間で妊娠前の大きさに戻ることを子宮復古といいますが、子宮収縮が順調に進まないケースがあります。この子宮復古不全の徴候をいち早くつかみ、母体の健康を保てるような視点をもつことが大切です。
観察計画 O-P 日数に応じた子宮復古であるかを把握し、子宮復古の妨げとなる要因がないか確認する。妊娠の経過や分娩方法も子宮復古の経過を見ていくうえで大切な情報となる。
援助計画 T-P 肺産褥日数に応じた子宮復古がなされていない場合、適切な治療につなげていく。また、褥婦の健康状態や回復状況に応じた環境整備を行い疲労回復と精神的ケアに努める。
教育計画 E-P 褥婦が子宮復古不全の徴候を把握することで、悪露の状態や自覚症状を医療従事者に報告でき必要な医療につなげる。
*紹介する看護計画はあくまでも例です。この例を参考に患者さんに合わせた看護計画を作成してください。
■看護計画の書き方はこちら
看護問題リスト・看護計画の書き方|看護記録書き方のポイント2
看護問題
さまざまな要因により子宮復古不全が起こる可能性がある
看護目標
子宮復古不全リスクの早期発見を通し、産褥期を安全安楽に過ごすことができる
観察計画 O-P
バイタルサイン
血液データ
基礎疾患(子宮筋腫、子宮後屈など)
妊娠経過(子宮収縮抑制剤の使用、多胎妊娠、巨大児、羊水過多など)
分娩経過(微弱陣痛、早期破水、帝王切開、無痛分娩、誘発分娩、卵膜残存など)
悪露の状態(色、量)
子宮底長と子宮の硬さ
後陣痛の有無と程度
授乳の状況
排泄状況
飲水量
援助計画 T-P
悪露カウント
陰部の保清b
子宮復古を促すケアの実施(乳頭刺激、輪状マッサージなど)
定期的な排尿誘導と排便コントロール
過度な後陣痛、血塊排泄、発熱などの報告
与薬管理(子宮収縮剤)
ベッドサイドの環境整備
褥婦の退院後の過ごし方やサポート体制など状況確認
教育計画 E-P
正常な悪露の状態や後陣痛について説明し、観察と報告ができるように指導する
乳頭刺激の必要性を説明し、手技を指導する
定期的な排泄の目的を説明する
清潔の目的を説明する
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