発熱した患者さんへの看護計画|尿路感染の患者さん
- 公開日: 2023/1/31
尿路感染症による発熱に対する看護計画
尿路感染症とは腎臓から尿道までの尿路のどこかに生じた感染症です。男性の場合は前立腺や精巣などに生じた感染症も含まれます。入院患者さんの発熱の要因の一つとして考えられる可能性があるため看護計画を立案してみました。
観察計画 O-P 尿路感染症の症状には発熱のほかに、倦怠感や排尿時痛、頻尿、残尿感、腹痛、腰痛などがある。これらの症状の有無と程度を確認する。また、検査データも確認しておく。
援助計画 T-P 発熱が生じた場合に体温を冷やした方が患者さんが安楽に感じるようであれば実施する。その他、患者さんが安楽に感じるよう環境を整える。治療として抗生剤を投与する。
教育計画 E-P 尿路感染症を再発させないためには、排尿を我慢しないこと、水分をしっかりと摂取することが大切であると伝える。倦怠感や発熱などつらい症状があれば我慢しないよう話す。
*紹介する看護計画はあくまでも例です。この例を参考に患者さんに合わせた看護計画を作成してください。
■看護計画の書き方はこちら
看護問題リスト・看護計画の書き方|看護記録書き方のポイント2
看護問題
発熱が生じている
看護目標
発熱が生じなくなる
観察計画 O-P
腹部症状の有無、程度
排尿時痛、排尿困難の有無、程度
尿の性状、臭い、回数
倦怠感の有無、程度
食事摂取状況
排泄状況(失禁、便秘の有無、程度など)
検査データ(WBC、CRP、電解質、尿検査など)
画像データ(腹部エコー、レントゲン、CT)
援助計画 T-P
状態に合わせた冷罨法を検討する
必要に応じて安楽な姿勢を整える
必要に応じて療養環境を整える
食事や飲水が摂取できるように援助する
医師の指示に基づく薬剤を使用する
教育計画 E-P
苦痛を我慢せず伝えてもらうように説明する
食事や水分を摂取する必要性を説明する
疑問や不安などはいつでも伝えてもらうように説明する
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