脳卒中後に失語が生じている患者さんへの看護計画
- 公開日: 2024/9/9
脳卒中後に失語が生じている患者さんへの看護計画
脳卒中は脳の血管が破綻して出血が生じるくも膜下出血や脳出血、脳の血管が詰まる脳梗塞があります。いずれの疾患においても脳に障害が生じて、障害された部位に応じた症状が見られるようになります。今回は脳卒中が生じた後に失語が生じている患者さんに関する看護計画を立案しました。
観察計画 O-P 失語の程度だけではなく、脳卒中によるその他の障害についても確認する。患者さんの全身状態を把握する。
援助計画 T-P リハビリを進められるよう環境を整える。コミュニケーションが取れるよう援助する。
教育計画 E-P 疾患についてや今後のリハビリについて説明する。わからないことやつらいことなどがあれば、いつでも話してくれるように伝える。
*紹介する看護計画はあくまでも例です。この例を参考に患者さんに合わせた看護計画を作成してください。
■看護計画の書き方はこちら
看護問題リスト・看護計画の書き方|看護記録書き方のポイント2
看護問題
失語で自分の気持ちを表出することが難しい
看護目標
自分なりに意思疎通を図ることができる
観察計画 O-P
失語の程度
身体状況の変化に対する認識、理解
運動障害、感覚障害、構音障害の有無、程度
手指の巧緻運動障害の有無、程度
リハビリの進捗状況
食事や飲水摂取状況
排泄状況(排便や排尿の回数、性状など)
睡眠状況
検査デー(TP、Alb、WBC、CRPなど)
画像データ(頭部CT、MRIなど)
援助計画 T-P
他職種と協働してリハビリテーションを行う
必要に応じて非言語的コミュニケーションに確立に向けて支援する
患者の不安や疑問が表出できるように適宜傾聴する
適宜、患者が気持ちを表出できる場を設ける
退院後の生活やADLを見据えて社会資源の活用を検討する
教育計画 E-P
今後の治療やリハビリの方針を説明する
気持ちを我慢せず表出して良いことを説明する
わからないことや不安なことがあればいつでも伝えてもらうように説明する
看護計画を書くときに参考にしたい記事
脳血管内治療(血管回収療法)の看護|術前術後の観察項目、注意点、合併症
神経疾患によるコミュニケーション障害の看護|障害の特徴(構音障害など)、コミュニケーションのポイント