臀部に発赤のある患者さんに関する看護計画
- 公開日: 2025/5/16
臀部に発赤のある患者さんに関する看護計画
加齢による筋力低下や原疾患によるADL低下から臀部が長時間、圧迫されると発赤が生じることがあります。そこに湿潤環境、循環不全、炎症が生じることで褥瘡が発生する可能性があるため適切に対応していく必要があります。今回は臀部に発赤がある患者さんに関する看護計画を立案しました。
観察計画 O-P 栄養状態や臀部のやせの程度など、褥瘡が発生するリスクについて把握する。長時間同じ姿勢でいることがあるのか、本人が動くことができるのかを確認する。現在、治療中の疾患の状況についてもみておく。
援助計画 T-P 体圧分散マットの使用、体位変換を適宜行い、同じ部位に圧力がかからなくする。発赤のある部位は継続して観察を行う。水分摂取や栄養状態なども改善の必要があれば行う。
教育計画 E-P 発赤について患者さん・家族に説明する。褥瘡予防のために必要なことを伝える。不安なことがあれば、いつでも話せるような環境を作る。
*紹介する看護計画はあくまでも例です。この例を参考に患者さんに合わせた看護計画を作成してください。
■看護計画の書き方はこちら
看護問題リスト・看護計画の書き方|看護記録書き方のポイント2
看護問題
臀部に発赤が生じている
看護目標
発赤が悪化することなく過ごすことができる
観察計画 O-P
普段のADL
皮膚状態
臀部の骨突出の部位、程度
排泄状況(失禁の有無、程度など)
運動障害、感覚障害の有無、程度
活動状況(安静度、リハビリの状況など)
食事や飲水摂取状況
原疾患の治療経過
検査データ(TP、Alb、CRPなど)
援助計画 T-P
排泄状況に合わせた皮膚の清潔保持、保湿方法を検討する
ADLに応じた体位変換、除圧の実施
必要に応じて体圧分散具の使用
状態に合わせたドレッシング剤や交換頻度を検討する
水分バランスや栄養摂取状況の確認
教育計画 E-P
発赤の発生や悪化の要因を患者、家族に説明する
状態に合わせた体圧分散寝具、寝衣の選択する必要性を患者、家族へ説明する
わからないことや不安なことがあればいつでも伝えてもらうように説明する
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