心電図でみる心房期外収縮(APC)の特徴とは?
- 公開日: 2015/11/27
心電図で見る特徴
洞調律よりも早くにP波が出現し、形がほかと異なる(異所性P波)
心房期外収縮(APC)についてまとめました
どんな不整脈?
本来の洞結節からの電気的興奮より早く、心房内および房室接合部付近に起こる異常興奮です。加齢とともに増加し、健常人でも多くみられます。無症状であることがほとんどですが、頻発する期外収縮は、心房細動を引き起こすことがあるので、注意が必要です。
頻回に期外収縮を起こしている患者さんは、心電図でモニタリングしていきましょう。
発作は動いたときに出やすい!?
頻脈発作は、動いたときに出やすいとは限りません。安静時に出やすい人もいます。そうした患者さんの状態に関係なく、心電図をモニターするようにしましょう。
どんな危険がある?
・心房細動を引き起こす可能性
危険なサイン
・心電図で、早いリズムで出現する形がほかと異なるP波(異所性P波)
・頻発
・動悸
主な症状
・無症状のことが多い。動悸、頻拍
主な原因
寝不足、ストレス、アルコール・カフェインの過剰摂取、疲労、加齢、心臓に異常な器質(細胞、回路)がある場合にも起こる(リエントリ)
主な治療
心房細動を引き起こしていたり、24時間でおおよそ1万回の期外収縮を引き起こしている場合、抗不整脈薬治療、まれにカテーテルアブレーション治療
(ナース専科「マガジン」2010年1月号より転載)
イラスト/横山テルミ
【関連記事】
● 抗不整脈薬の種類・作用機序と使い分け
● 心電図で使う略語・用語を知っておこう
● 心電図(3点誘導、5点誘導)をみるためのキホン
● <練習問題編⑤>心電図で重症度を判断しよう