低栄養に対する看護計画|COPDの患者さん
- 公開日: 2022/3/17
COPDに伴う低栄養に関する看護計画
慢性閉塞性肺疾患(COPD)は有害物質を長期に吸入曝露することで生じる肺の炎症性疾患です。それによって呼吸困難感を生じさせ、食思不振をまねき低栄養を引き起こすことが考えられるため、それを踏まえた計画を立案しました。
観察計画 O-P COPDの評価のために呼吸状態に関する情報やCOPDによる呼吸状態で日常生活にどのように影響があるか情報を集める。
援助計画 T-P 呼吸困難感の軽減やCOPDの呼吸状態でも食事や水分が摂取できるような介入を実施する。
教育計画 E-P 呼吸困難の軽減だけでなくADLを維持するために実施している酸素療法の必要性、食事ができていない場合、水分摂取も十分に行えていない可能性があるため、水分摂取の必要性について説明する。
*紹介する看護計画はあくまでも例です。この例を参考に患者さんに合わせた看護計画を作成してください。
■看護計画の書き方はこちら
看護問題リスト・看護計画の書き方|看護記録書き方のポイント2
看護問題
呼吸困難感に伴う食思不振に関連した低栄養状態
看護目標
食事摂取量を向上することができる
呼吸困難感の程度に応じて日常生活を調整できる
観察計画 O-P
呼吸状態(呼吸回数、深さ、様式など)
呼吸困難感の有無、程度
食事や飲水摂取状況
排泄状況(便秘の有無、程度)
体重の推移
睡眠状況
表情、言動、不安の有無、程度
検査データ(採血、動脈血ガス、心機能検査)
画像データ(XP、CTなど)
援助計画 T-P
状態に合わせた食事形態を検討する
適切な水分摂取を促す
安楽な姿勢、体位の調整
酸素消費量を抑える関わり
喀痰が自己喀出できるように援助する(体位ドレナージ、ネブライザーの検討など)
医師の指示に基づく酸素療法の実施
環境整備を行う
教育計画 E-P
酸素療法の必要性を説明する
水分摂取の必要性を説明する
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