急性疼痛に対する看護計画|肺がんの術後の患者さん
- 公開日: 2022/3/19
肺がん術後の急性疼痛に対する看護計画
手術に伴う侵襲や胸腔ドレーン挿入による侵襲で患者さんの安楽が障害されるリスクを考慮して計画を立案しました。
観察計画 O-P 患者さんの状態を把握するための情報を集める。肺がんの術後のため、留置しているドレーンの観察と、術創の観察を行う。痛みの程度も把握しておく。
援助計画 T-P 痛みの程度に合わせたケアを実施する。肺がんの術後であるため、呼吸状態の改善を促すケアを行う。
教育計画 E-P 痛みは患者さんからの主観的な情報であり、それをもとに治療や看護を評価していくため我慢せず伝えてもらえるように促す
*紹介する看護計画はあくまでも例です。この例を参考に患者さんに合わせた看護計画を作成してください。
■看護計画の書き方はこちら
看護問題リスト・看護計画の書き方|看護記録書き方のポイント2
看護問題
手術侵襲や肺がん術後のドレーンに関連した疼痛
看護目標
身体的、精神的苦痛が緩和される
観察計画 O-P
自覚症状の有無、程度(疼痛、呼吸困難感、倦怠感など)
創部の感染徴候の有無、程度
ドレーンの排液量、性状、色調など
離床の程度、活動状況
食事や飲水摂取状況
排泄状況(排便や排尿の回数、性状など)
睡眠状況
検査データ(TP、Alb、CRPなど)
画像データ(XP、CTなど)
援助計画 T-P
客観的な指標(NRS、VASなど)を用いて、継続的に創痛を評価する
状態に合わせて、医師の指示に基づく鎮痛薬を使用する
ドレーンの自己抜去を防ぐ
可能な範囲で深呼吸や自己喀痰を促す
疼痛緩和のための安楽な体位を検討する
教育計画 E-P
創痛を我慢しないように説明する
体動時はドレーンやチューブ類に留意するように説明する
深呼吸や腹式呼吸の必要性を説明する
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