術後感染に関する看護計画|胃がん術後の患者さん
- 公開日: 2023/5/27
胃がん術後に創部感染を起こした患者さんへの看護計画
がんを切除後は残った胃と十二指腸を繋げるなどの再建法が実施されます。そして、術後はドレーンが留置され、皮膚は縫合されているため創部の感染リスクがあります。今回は術後に創部感染が生じた患者さんに対して看護計画を立案しました。
観察計画 O-P 患者さんの全身状態を確認する。感染を起こしているため、創部の状態や検査値なども見ておく。感染状況は、創部の熱感、検査値(WBC、CRP)、発熱などで確認する。
援助計画 T-P 術後のリハビリ、創部のケア、感染症に対する治療薬の投与などを行う。
教育計画 E-P 術後感染症について説明する。今後の治癒の経過など必要な情報を伝える。
*紹介する看護計画はあくまでも例です。この例を参考に患者さんに合わせた看護計画を作成してください。
■看護計画の書き方はこちら
看護問題リスト・看護計画の書き方|看護記録書き方のポイント2
看護問題
創部の感染が生じている
看護目標
感染が悪化することなく治療を受けることができる
観察計画 O-P
バイタルサインの推移
腹部症状の有無、程度
創部の感染状況
ドレーン排液の量、性状など
食事摂取量
排泄状況(排尿回数、排便回数、量、性状、間隔など)
睡眠状況
日中の離床状況
検査データ(Alb、TP、WBC、CRPなど)
画像データ(腹部XP、CT、腹部エコーなど)
援助計画 T-P
創部の清潔を保つ
可能な範囲で離床を促す
食事の摂取量が安定するように環境を整える
医師の指示に基づく薬剤を使用する
教育計画 E-P
創部の感染が生じる要因を説明する
創傷治癒過程と離床の関係性を説明する
患者自身でできる創部の清潔を保つ方法を説明する
わからないことはスタッフに伝えてもらうように説明する
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