インスリン自己注射を行う患者さんへの看護計画|血糖コントロールが必要な患者さん
- 公開日: 2023/5/26
血糖コントロール(インスリン自己注射)のために教育入院してきた患者さんへの看護計画
糖尿病はインスリン分泌低下あるいはインスリン抵抗性による慢性的な血糖値の上昇とそれに伴う異常が生じる疾患です。1型と2型があり、インスリン依存性とインスリン非依存性に分類できます。今回は血糖コントロールとしてインスリンを導入する患者さんに対する看護計画を立案してみました。
観察計画 O-P 糖尿病の教育入院は、血糖コントロールや食事療法など糖尿病についての必要な知識を身に着けてもらうために行う。患者の状態に加え、現状で知識がどの程度あるのかを確認する。
援助計画 T-P 目的であるインスリンの自己注射の手技が習得できるように働きかける。必要な糖尿病の知識を伝える。食事療法や運動療法などについても解説する。
教育計画 E-P 血糖コントロールや自己注射について必要な知識を伝える。わからないことや不安なことがあれば、いつでも伝えてもらえるようにする。
*紹介する看護計画はあくまでも例です。この例を参考に患者さんに合わせた看護計画を作成してください。
■看護計画の書き方はこちら
看護問題リスト・看護計画の書き方|看護記録書き方のポイント2
看護問題
初めてのインスリンを導入するため知識が不足している
看護目標
インスリン自己注射を用いて血糖管理ができる
観察計画 O-P
糖尿病に関する認識、理解
インスリンに関する認識、理解
高血糖や低血糖に関する認識、理解
今後の生活に対する認識、理解
自覚症状の有無、程度(視野障害、末梢神経障害の症状など)
食事や飲水摂取状況
排泄状況
検査データ(血糖値、HbA1c、Alb、尿検査など)
援助計画 T-P
患者の持つ糖尿病の認識に合わせた情報を提供する
患者の理解に合わせて情報を伝え納得してインスリン療法を受けられるように支援する
適宜、インスリン自己注射の手技が獲得できるように介入する
今後の生活を踏まえた課題を解決できるように支援する
必要に応じて薬剤師や栄養士など多職種と協働して患者の血糖管理を支援する
教育計画 E-P
患者の理解に合わせてインスリンや自己注射の説明する
低血糖の予防や対処方法を説明する
適宜、合併症予防の必要性と方法について説明する
疑問や不安などはいつでも伝えてもらうように説明する
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