1. トップ
  2. 看護記事
  3. 診療科から探す
  4. 消化器科
  5. ストーマ
  6. 直腸がんによるストーマ造設を行った患者さん|早期合併症の予防

【連載】症例ごとに看護計画を紹介!

直腸がんによるストーマ造設を行った患者さん|早期合併症の予防

  • 公開日: 2023/7/30

直腸がん切除後でストーマ造設した患者さんに対する早期合併症に関する看護計画

 直腸がんとは直腸の粘膜細胞から発生するがんで、発生する部位によっては切除後にストーマを造設する場合があります。ストーマとは、消化管や尿路を腹壁に誘導して造設した排泄口で、造設直後は合併症に気を付ける必要があります。今回はストーマ造設した患者さんの合併症に関する看護計画を立案しました。

POINT

観察計画 O-P ストーマ合併症には早期合併症と晩期合併症がある。合併症の予防には、患者さんのストーマをよく観察し、早期発見に努める。

援助計画 T-P 患者さん自身でストーマのケアができるように支援する。ストーマをよく観察する。異常を発見した場合は医師に報告する。

教育計画 E-P 合併症についてよく説明する。ストーマの管理方法について理解してもらう。ストーマ造設についてどう受け止めているのかなど、不安や疑問があれば話してもらうように伝える。

*紹介する看護計画はあくまでも例です。この例を参考に患者さんに合わせた看護計画を作成してください。

■看護計画の書き方はこちら
看護問題リスト・看護計画の書き方|看護記録書き方のポイント2

看護問題

ストーマ造設後の合併症リスクがある

看護目標

合併症が出現せず生活することができる

観察計画 O-P

原疾患の治療に対する認識、理解
ストーマの大きさ、色調、出血の状況
ストーマ周囲の皮膚の状態
ストーマ造設の必要性に対する認識、理解
ストーマ管理方法に対する認識、理解
ストーマに対する家族の認識、理解
食事摂取状況
排泄状況(下痢、便秘の有無、程度など)
検査データ(CRP、WBC、Hbなど)
画像データ(腹部エコー、腹部レントゲン、腹部CT)

援助計画 T-P

ストーマに対する患者の認識に応じて理解を促す
身体的、精神的状態の変化に合わせてケアを行う
ADLやセルフケアに応じて援助を行う
医師の指示に基づく薬剤を使用する

教育計画 E-P

合併症の症状を説明する
ストーマの管理方法を説明する
疑問や不安があれば伝えてもらうように説明する

看護記事を書くときに参考にしたい記事

ストーマ(コロストミー・イレオストミー・ウロストミー)の合併症|ストーマ造設術後のトラブルとケア
消化器ストーマ(コロストミー・イレオストミー)の基本知識|種類と造設を行う疾患
ストーマ(コロストミー・イレオストミー・ウロストミー)の術前ケア


この記事を読んでいる人におすすめ

カテゴリの新着記事

急性期で経腸栄養を行っている患者さんに関する看護計画|尿路感染症で敗血症ショックになった患者さん

尿路感染症による敗血症性ショックで経腸栄養を開始した後に下痢になってしまった患者さんに関する看護計画  感染症が重症化してショックになると集中治療が必要な状態へ変わり、疾患の治療に加えて全身管理が行われます。そのひとつに栄養管理として経腸栄養が選択されますが、下痢が生じるリ

2024/7/14