蜂窩織炎になってしまった患者さんの看護計画|静脈血栓が要因で蜂窩織炎が生じた
- 公開日: 2023/7/29
長期臥床による静脈血栓で蜂窩織炎が生じている患者さんに関する看護計画
蜂窩織炎とは真皮から皮下組織にかけて生じる炎症で、血栓や静脈のうっ滞などで浮腫が生じ、皮膚が脆弱になっているところに細菌感染を起こした状態です。今回は長期臥床による静脈血栓で蜂窩織炎が生じた患者さんに対する看護計画を立案しました。
観察計画 O-P 検査値などから患者さんの状態、静脈の血栓の状態などを把握する。自覚症状についても確認しておく。日常生活にどの程度の影響が出ているのかも確認する。
援助計画 T-P 皮膚の清潔を保ち、浮腫を軽減するケアを実施する。蜂窩織炎の治療は、抗菌薬の点滴または内服によって行う。
教育計画 E-P 感染症を引き起こしていることを説明する。静脈血栓の予防として歩行などの運動やリハビリが重要であることを説明し、回復後は実践できるようにする。
*紹介する看護計画はあくまでも例です。この例を参考に患者さんに合わせた看護計画を作成してください。
■看護計画の書き方はこちら
看護問題リスト・看護計画の書き方|看護記録書き方のポイント2
看護問題
静脈血栓が要因で蜂窩織炎が生じている
看護目標
症状が改善して安楽に生活することができる
観察計画 O-P
普段のADL
既往歴の有無(脳梗塞、糖尿病など)
自覚症状(下肢の腫脹、疼痛、色調変化など)の有無、程度
日中の離床状況、活動状況
下肢の運動、足関節の関節可動域の状況
歩行状態や立位姿勢の状況
食事や飲水摂取状況
検査データ(Dダイマー、FDP、WBC、CRPなど)
画像検査(下肢静脈エコー、造影CTなど)
援助計画 T-P
安静度に応じたリハビリテーションを行う
皮膚の清潔を保つ
医師の指示に基づく弾性ストッキング、包帯、間歇的空気圧迫法などの使用
医師の指示に基づく薬剤を使用する
教育計画 E-P
下肢の運動の必要性を説明する
皮膚を清潔に保つ必要性を説明する
離床やリハビリテーションの必要性を説明する
わからないことや不安なことがあればいつでも伝えてもらうように説明する
看護記事を書くときに参考にしたい記事
深部静脈血栓症(DVT)の看護|原因・症状・予防法
【深部静脈血栓症】 3つの重要な検査(D-ダイマー他)と治療法
弾性ストッキングの着脱方法と注意点~深部静脈血栓症を予防しよう~
抗血栓薬の種類・作用機序と使い分け
手術によるDVTのリスクはどう評価して、予防する?