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【連載】注射・採血・輸液の手技徹底攻略!

高齢患者さんに輸液や採血をするとき、血管が逃げてしまう場合はどうする?

  • 公開日: 2023/8/11

Q. 高齢者で、血管は浮き出ているが、刺すときに血管が逃げてしまい、逆血せず失敗してしまうことがあります。コツがあれば教えてください。

A. 穿刺部位を縦・横方向に伸展させると穿刺しやすくなります。

 高齢者では、加齢により血管壁の弾力性が失われ、血管が硬くなります。そのため、駆血後に怒張した血管が見つかっても、穿刺したときに血管が動いてしまい、針の刺入が困難になるケースがよくみられます。血管が逃げてしまう場合は、穿刺部位の皮膚を縦・横方向に伸展させると、血管が固定されて穿刺しやすくなります(図)。穿刺後は逆血があるかどうかを確認して、逆血がない場合は針が血管に刺入されていないと判断し、すみやかに針を抜きます。

図 採血の際の穿刺部位の固定例

高齢者の穿刺部位の固定例
注射器を持っていない方の手で、下から皮膚を軽く引っ張ります。注射器を持っているほうの手の薬指や小指で下方向に進展させると血管が見えやすくなる。


図/ふるやますみ

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