清拭に関する看護計画|ICUに入院中の患者さん
- 公開日: 2023/8/31
ICU入院中で人工呼吸器を装着している患者さんの清潔ケアに関する看護計画
術後、入院中の状態悪化、重症患者の緊急入院などさまざまな理由でICUに入院し人工呼吸器を装着している患者さんがいます。重症度が高いだけでなく人工呼吸器を装着していたり、輸液ポンプやシリンジポンプなどさまざまなルートやドレーンを挿入していたりすることから普段の清潔ケアとは注意するポイントが変わってきます。今回はICU入院中の人工呼吸器を装着している患者さんの清潔ケアに関する看護計画を立案しました。
観察計画 O-P 患者さんの状態を把握する。疾患の重症度はどの程度なのか、人工呼吸器のモードや血液ガスの数値から酸素化・換気の状態について知っておく。清拭の前後にはバイタルサインに異常がないかの確認を怠らないようにする。清拭の際には、皮膚に異常がないかも確認する。人工呼吸器を挿入しているため、口腔内が乾燥していないかなどをチェックする。
援助計画 T-P 患者さんの重症度や人工呼吸器やルートの位置に配慮した清拭の方法を考える。清拭実施後は、患者さんの状態を確認する。VAP予防のためにも口腔ケアやベッドの角度を調整する。
教育計画 E-P 意識レベルに応じて随時、ケアの説明と声掛けを行う。
*紹介する看護計画はあくまでも例です。この例を参考に患者さんに合わせた看護計画を作成してください。
■看護計画の書き方はこちら
看護問題リスト・看護計画の書き方|看護記録書き方のポイント2
看護問題
人工呼吸器を装着されており患者自身で清潔の保持が困難である
看護目標
清潔の保持ができる
観察計画 O-P
原疾患の治療経過
人工呼吸器のモード、FiO2、PEEP
酸素化、換気の状態
鎮痛、鎮静の状態
皮膚の状態
口腔の状態
喀痰の量、性状
排泄状況
In-Outバランス
使用している薬剤(カテコラミン、ステロイドなど)
検査データ(TP、Alb、WBC、CRP、血液ガスなど)
画像データ(胸部XP、CTなど)
援助計画 T-P
呼吸状態や循環動態を踏まえた清潔ケアの方法を選択する
皮膚の状態に応じた清潔ケアを行う
適宜、口腔ケアの実施
適切な鎮痛、鎮静レベルを評価
手指衛生を徹底する
ベッドを30〜45°にギャッチアップする
教育計画 E-P
清潔ケアの必要性を説明する
口腔ケアの必要性を説明する
ベッドをギャッチアップする理由を説明する
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