疼痛でリハビリが進まない患者さんに関する看護計画|膵頭十二指腸切除後の患者さん
- 公開日: 2024/4/30
膵頭十二指腸切除術後の疼痛でリハビリが進まない患者さんに関する看護計画
膵頭部に生じた悪性腫瘍は切除可能である場合は膵頭部、十二指腸、胆管、胆嚢を含めて切除する膵頭十二指腸切除術が行われます。状況に応じて胃や血管も切除が検討され、複数箇所におよび切除範囲や手術侵襲から患者さんよっては状態が回復するまで時間を要する場合があります。今回は膵頭十二指腸切除術後の疼痛でリハビリが進まない患者さんに関する看護計画を立案しました。
観察計画 O-P 患者さんの全身状態とリハビリテーションの進捗を確認する。さらに、セルフケアについて聞き、リハビリテーションをどのように進めるかを検討する。疼痛の程度と使用している鎮痛薬の種類や量について把握しておく。
援助計画 T-P 患者さんの疼痛へのケアが必要となる。鎮痛薬の投与や環境の整備を実施する。ドレーンの管理も行う。
教育計画 E-P 痛みについて我慢しないこと、痛みがある場合は鎮痛薬を使用することを伝える。
*紹介する看護計画はあくまでも例です。この例を参考に患者さんに合わせた看護計画を作成してください。
■看護計画の書き方はこちら
看護問題リスト・看護計画の書き方|看護記録書き方のポイント2
看護問題
疼痛でリハビリが進まず活動が制限されている
看護目標
疼痛が緩和されADLが拡大・維持される
観察計画 O-P
原疾患の治療状況
もともとのADL
疼痛の程度、持続時間、頻度
倦怠感の有無、程度
随伴症状(腹痛、嘔気、嘔吐など)の有無、程度
ドレーンの排液量、性状、色調など
鎮痛薬の使用状況
リハビリテーションの進捗状況
セルフケアに対する思い、考え
排泄状況
検査データ(アミラーゼ、リパーゼ、WBC、CRPなど)
画像データ(腹部X線、CT、腹部エコーなど)
援助計画 T-P
適宜、疼痛の状況を把握して対応を検討する
ドレーンを適切に管理してADLへの影響を最小限にする
必要に応じて療養環境を整える
医師の指示に基づく薬剤を使用する
教育計画 E-P
痛みは我慢せず表出する必要性を説明する
鎮痛薬の必要性を説明する
リハビリや離床の必要性を説明する
疑問や不安などはいつでも伝えてもらうように説明する