変形性股関節症で人工股関節節置換術を受けた患者さんに関する看護計画
- 公開日: 2024/5/30
変形性股関節症で人工股関節節置換術を受けた患者さんに関する看護計画
変形性股関節症は、何らかの要因あるいは加齢に伴う変化によって股関節が変形することで痛みが出現して日常生活に支障をきたす疾患です。治療には保存療法や手術療法がありますが、今回は変形性股関節症で人工股関節置換術を受けた術後患者さんに関する看護計画を立案しました。
観察計画 O-P 術後の患者さんなので、疼痛の有無、程度を確認する。下肢静脈血栓症にも注意し、腓腹部に熱感や疼痛がないかといった点も観察する。リハビリの進捗、食事摂取や睡眠、排泄なども把握する。
援助計画 T-P 疼痛がある場合は、適宜対応し、患者さんが安楽、安静に過ごせるようにする。リハビリを行える環境を整える。
教育計画 E-P リハビリの必要性や貸静脈血栓について説明する。
*紹介する看護計画はあくまでも例です。この例を参考に患者さんに合わせた看護計画を作成してください。
■看護計画の書き方はこちら
看護問題リスト・看護計画の書き方|看護記録書き方のポイント2
看護問題
変形性股関節症でADLが低下している
看護目標
術後合併症の早期発見に努める
観察計画 O-P
下肢の疼痛の有無、程度
下肢の運動障害や感覚障害の有無、程度
足背動脈や後脛骨動脈の触知
腓腹部の熱感、把握痛の有無、程度
創部の感染徴候の有無、程度
リハビリの進捗状況
食事摂取状況
排泄状況(排便や排尿の回数、性状など)
睡眠状況
検査データ(WBC、CRP、Hb、Dダイマーなど)
画像データ(X線、CT、下肢エコーなど)
援助計画 T-P
適宜、疼痛に対して対応する
安静度や関節の状態に応じた日常生活動作を介助する
可能な範囲で患者自身でもリハビリが行えるように環境を整える
皮膚や創部の清潔を保つ
教育計画 E-P
リハビリの必要性を説明する
下肢静脈血栓のリスクがあることを説明する
何かわからないことや不安なことがあれば伝えてもらうように説明する
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