脳腫瘍のある患者さんに関する看護計画
- 公開日: 2025/6/27
脳腫瘍のある患者さんに関する看護計画
脳腫瘍とは頭蓋骨の中にできる腫瘍の総称であり、原発性脳腫瘍と転移性脳腫瘍の2つに大別されます。原発性脳腫瘍は、脳の細胞や膜から発生するものをいい、転移性脳腫瘍は、他の部位からのがん細胞が脳に転移して発生するものをいいます。さらに原発性脳腫瘍は、良性と悪性に分けられます。悪性腫瘍の場合は種類や進行度などを考慮して手術、化学療法、放射線療法が選択されます。今回は脳腫瘍が生じている患者さんに関する看護計画を立案しました。
観察計画 O-P 疾患も含め、患者さんの状態を把握する。頭痛、嘔気、ふらつき、神経症状などが進行している場合は、脳腫瘍が大きくなっている可能性や頭蓋内圧が亢進している可能性があるため、注意が必要。その他、日常生活に支障がでているかどうかも把握する。
援助計画 T-P 意識レベル、神経症状などを継続的に観察する。微細なADLの変化が生じる可能性があるためリハビリ等を実施している場合は、進捗も確認する。
教育計画 E-P 脳腫瘍の症状について説明し、不安なことなどがあれば、いつでも話してくれるように伝える。
*紹介する看護計画はあくまでも例です。この例を参考に患者さんに合わせた看護計画を作成してください。
■看護計画の書き方はこちら
看護問題リスト・看護計画の書き方|看護記録書き方のポイント2
看護問題
脳腫瘍による神経症状がある
看護目標
神経症状が増悪せず過ごすことができる
観察計画 O-P
原疾患の治療状況
意識レベルの推移
神経症状の確認
瞳孔所見の推移
日中の離床状況、活動状況
睡眠状況、夜間の状況
排泄状況(排便や排尿の回数、性状など)
検査データ(TP、Alb、WBC、CRPなど)
画像データ(頭部CT、MRIなど)
援助計画 T-P
意識レベルの評価を継続的に行う
神経症状の推移を継続的に観察する
適宜、リハビリや離床について検討する
医師の指示に基づく薬剤を使用する
教育計画 E-P
意識レベルに応じてリハビリや離床の必要性を説明する
意識レベルに応じて疑問や不安などはいつでも伝えてもらうように説明する
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