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【連載】症例ごとに看護計画を紹介!

パーキンソン病患者さんの内服管理に関する看護計画

  • 公開日: 2025/12/31

パーキンソン病に対して在宅で内服管理されている患者さんに関する看護計画

 パーキンソン病は中脳の黒質のドパミン神経細胞が障害されることで生じる神経変性疾患です。日常生活動作(ADL)や生活に影響するため、内服で症状をコントロールすることが大切です。また、副作用があることから内服を辞めてしまうこともあるため、継続的なサポートが必要になります。そこで、今回はパーキンソン病で在宅内服管理が行われている患者さんに関する看護計画を立案しました。

POINT

観察計画 O-P パーキンソン病の状態や治療薬による副作用がないかを把握する。現在の内服の状況や家族などのサポートの状況を確認する。また、認知機能や身体機能など、服薬に必要な機能についても観察する。その他、日常生活についても確認する。

援助計画 T-P どうすれば内服を継続できるのかを考え、支援する。リハビリテーションに関しても検討する。家族の支援が得られないようであれば、訪問看護や訪問介護など社会資源の活用やその他の方法を考える。

教育計画 E-P 治療薬を継続して服用することの大切さを説明する。パーキンソン病に関して必要な知識があえれば、伝える。

*紹介する看護計画はあくまでも例です。この例を参考に患者さんに合わせた看護計画を作成してください。

■看護計画の書き方はこちら
看護問題リスト・看護計画の書き方|看護記録書き方のポイント2

看護問題

パーキンソン病で内服の自己管理が困難になるリスクがある

看護目標

内服管理が適切に行われ、ADLの維持・向上につながる

観察計画 O-P

自覚症状(振戦、筋固縮など)の有無、程度
認知機能
内服状況
内服に対する家族の理解、サポート状況
日中の活動状況、離床状況
食事摂取状況
排泄状況
睡眠状況
画像データ(頭部CT、頭部MRIなど)

援助計画 T-P

内服を忘れないような工夫を検討する
家族が内服を支援できるように支援する
安静度や症状に合わせてADLを介助して生活リズムを整える
必要に応じてリハビリを検討する
社会資源の活用を検討する

教育計画 E-P

患者や家族に時間通りに内服する必要性について説明する
患者や家族に症状悪化時の対応方法について説明する
疑問や不安などはいつでも伝えてもらうように説明する

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