労作時呼吸困難のある患者さんへの看護計画
- 公開日: 2025/5/18
特発性間質性肺炎で労作時呼吸困難がある患者さんに関する看護計画
間質性肺炎はさまざまな原因から肺の間質で繊維化が起こることでガス交換が障害される疾患です。感染や膠原病、薬剤性など原因が特定できるものもあれば原因がわからない「特発性」の場合もあります。今回は特発性間質性肺炎が生じて労作時に呼吸困難がある患者さんに関する看護計画を立案しました。
観察計画 O-P どのような動作によって、どの程度の呼吸困難感があるのかを把握する。疾患の状態や呼吸困難があることで、日常生活にどの程度の影響があるか確認する。
援助計画 T-P 呼吸困難の程度に合わせた活動を行うように促す。安静に過ごせるよう環境を整える。薬剤の使用や酸素の使用の指示があれば、適切に実施する。
教育計画 E-P なぜ、呼吸困難が起こるのか、酸素投与が必要なのかといったことを説明する。不安なことがあれば、いつでも話してほしいと伝える。
*紹介する看護計画はあくまでも例です。この例を参考に患者さんに合わせた看護計画を作成してください。
■看護計画の書き方はこちら
看護問題リスト・看護計画の書き方|看護記録書き方のポイント2
看護問題
肺でガス交換が障害され労作時呼吸困難が生じている
看護目標
呼吸困難が生じずに生活することができる
観察計画 O-P
普段のADL
呼吸困難感の有無、程度
呼吸様式
喀痰の性状、量
副雑音の有無、性状
倦怠感の有無、程度
食事摂取状況
睡眠状況
排泄状況(尿量、便回数など)
検査データ(WBC、CRP、血液ガスなど)
画像データ(胸部X線、CTなど)
援助計画 T-P
呼吸困難の度合いに応じて身体活動を促す
睡眠や安静が取れるように環境を整える
医師の指示に基づく薬剤の使用する
医師の指示に基づく酸素療法を実施する
教育計画 E-P
労作時に呼吸困難が生じる要因を説明する
酸素療法の必要性を説明する
疑問や不安などはいつでも伝えてもらうように説明する
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